第7話

「勝ったぜイェイv( ̄Д ̄)v」とギャラリーが呆然とする中、両親がいる方を見てVサインをするロイド。

「お、おい大丈夫なのか!?」とアレン以外のギャラリーがあたふたする。

アレンは呑気に「良くやった!流石俺の息子だ!」とロイドを褒める。

「何が良くやったよ!もう!」とアレンに言ってからロイドのいる場所まで来て「もっと手加減しなさい」と息子を叱るニーナ。

そしてその足で、壁に激突して今だ伸びているダルフのもとに駆け寄ると「ハイヒール」と治癒魔法を掛ける。

そうこうしていると、ギルドのメインフロアから訓練場に繋がる廊下を走る音とともに、三人の男と一人の聖女服を着た女性が現れた。

「な!?一体何があったんだ?すげぇ音がしたぞ!説明しろ」と四十代後半ぐらいのスキンベッドの厳つい男がステラに詰め寄る。

「まあまあ落ち着けってギルマス」とこれまた三十代くらいのスキンベッド男が諌める。

ステラは先ほどの出来事を「じつは・・カクカクシカジカで」と説明。

「成る程そこの坊主の試験だったと、でやり過ぎてヤツを吹っ飛ばして今に至ると・・・てかすげぇな!良く勝てたな!こんなヤツだか元Aランクを・・いやリックの報告通りなら可能か」とぶつぶつ言う。

「いや~それにしても坊主お前すげぇな!元とはいえAランク冒険者を一捻りとは」と男と聖女服の女性が三人がいる場所まで歩いてくる。「ダルフさんの傷は既に治癒されていますね」と女性はダルフに近寄り容体を確認する。

「あんたは?俺はアレン、横の女は妻のニーナだ、でそこの小僧は俺の息子だ」

「俺はロイド!好きな物は母さんのワイバーンシチューだよろしくな!おっちゃん、姉ちゃん!」

「お、おう元気だな小僧」

「俺はSランク冒険者ルードでその美人が俺の嫁でもあるパーティーメンバーの聖女のマリアだよろしくな!」

「なあ聞きたいんだがよ、あんたが小僧の親だと言うことは小僧より強いよな?」

「まぁそりゃもちろんまだ負けねぇがこいつは俺には扱えない魔法も使えるし、俺の妻の魔法も使えるから総合的に見たらなんとも言えねえがな、俺は回復魔法はからっきしだし」

「だったらこのまま俺と勝負してくれアレン」とルードが頼んでくる。

「分かったその勝負受けて立とう!俺もケンカは、村でも良くやったから好きだぞ!でルールはどうする?」

「そ、そうかなら武術のみで頼む!俺も魔法が使える魔法戦士だが手加減した小僧より強い魔法を撃たれたら絶対勝てねえからな悔しいが、魔法が苦手な自分の強さは理解しているつもりだ」と突然試合を申し込む。

「分かった合図を頼む!」とアレンが誰かに依頼する。

「では俺がしよう!ルールはどちらかが戦闘不能になるか武器が使用不能になるか降参したら終了とする」

「では始め!」の合図で始まり両者が激突する。

まずは先にルードが上段から振り下ろしで攻撃する。「やるな!ふん!」とそれを敢えて受け止めて弾くアレン。その後もフェイントを入れながら果敢に攻撃するルード。

それから数合のち「宿が取れなくなるも嫌だし、そろそろ終わりにするか」とアレンが呟く。

「何!?」と身構えるルード、だがアレンのスピードに着いていけず捉える前にアレンからのストレートパンチが腹に命中し、そのまま壁まで飛んで行き激突して動かなくなった。

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