　これは前述の風立ちぬ杯事件と密接に関係しているのですが、風立ちぬ杯が終わってからしばらくすると、私の中に不謹慎な着想が芽生えました。

　――風立ちぬ杯をもとにした小説を書いたらメッチャ面白いのでは……！

　エウレカ！　とは叫びませんでしたが、この発見に私は少なからず興奮しました。どちらかと言えばマッドサイエンティスト的な興奮ですが。

　ただ、風立ちぬ杯事件では関係者に色々と迷惑をかけた事情がありましたので、もしこの作品を書けば……（笑）。

　正直、結構悩みました。ですが、書いたら面白いに決まっているのです。絶対に怒られるでしょうけど、でも、小説は所詮フィクションです！（開き直り）

　――だから、私はこの作品を書くべきだ！

　そういったわけで、そのワンクッションとして別名義で「泡姫ありえない」という作品を出すと、それとリンクする形で「ワールド・ウォー・わなび」をリリースしました。

　まあ、予想通り大炎上しましたね（笑）。ネタ集めに見た２ちゃんねる（現在は５ちゃんねる）の書き込みとかをそのまんま作品に使ったりしたので、そういうのが好きな人にはかなりエキサイティングな試みと見なされたようです。

　ですが、やはり一部の人からは「お前、やっぱり反省してねえだろ」という意見や批判がありまして、色んなところで大論争になったのですね。

　まあ、黒歴史ではあるんですけど（笑）、今振り返っても大顰蹙（だいひんしゅく）を恐れずに書いて良かったなと思うのです。

　ある意味、周囲の反応やあちこちで起こった炎上も含めて作品の一部だと。今では完全に開き直っています。

　今だからこそ、笑い話として語れる事件なのだと思います。表紙のタイトルも「WWW」って略語で書かれていますからね。

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