5,829s 家族
2026年4月17日
俺は中学校生活を終え、高校生へとなろうとしていた。この3年間楽しかったが、素直に喜ぶことは出来ない。
なぜなら、楓は中学校に通ってないからだ。
休日に行ってあげたりはしていたが、楓はずっと病院で暮らしている。
(治療法を探して15年かぁ…)
変なことを考え、ペンを持ち、勉強をしている手が止まってしまう。
「はぁ…。」
手を止める理由を探しているようで自分に嫌気がさし、大きくため息をついた。
「夕飯だぞー!」
「はーい。」
俺は手を止め、階段を降りて1階へと向かった。
お父さんとお母さんがもっと賢くて、漫画のような医者家族だったら助けれたかもな…。
お父さんは保育士で、お母さんは看護師だ。
前に「なんで保育士を選んだの?」なんて聞いてみたら、ニヤッと俺の方を向いて
「子供が好きだからなぁ、それに女も多くて出会いがあるだろ。最高じゃん。」
だなんて自慢げに言いやがった。
本当に変な奴だよ。全く。
(まあ、料理が美味いからいいか。)
俺はイスに座り、ニュースを見て、3人でご飯を食べた。
気がつくと、テレビでは行方不明だった子のインタビューが流れ、楓だってこうなっていたのかもしれないと考えてしまっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます