「よお！　兄弟！　あんたの無双ぶり見てたよ！　あんた凄いな！　戦場帰りかよ！」

「いや、昭和レトロの早打ちガンマンゲームを子供の頃１週間やったぐらいだ！　銃（じゅう）を撃ったのも飛んでくる弾丸（だんがん）を見てからよけたのも念動力（ねんどうりき）で弾丸（だんがん）をはじき返したのも、はじめてだ！　これも、世界の改変か……」

「はは！　あんたも冗談を言うんだな！　安心したよ！」

「いや？　冗談ではないんだが？」

「冗談でなくて何だって言うんだよ！　人間には飛んでくる弾丸（だんがん）をよけたり念動力（ねんどうりき）ではじき返したり、できないだろ？」

「まあいい。それより右の小道の先にある核融合炉（かくゆうごうろ）のとなりのピラミッドパワーセンターに、量子（りょうし）コンピューターが置いてあるそうだ！」

「そんな所に置いてあったのか！　すぐに連絡するよ！」

　と言って調子のいい20代前半の男は、スマホで連絡を取り始めた。

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