第2話宴会

その日は、金曜日だったので課の連中を引き連れて、海鮮料理屋の座敷席を予約していたので、平岡、松本、滝川、山田、小林の5名でバスを乗り継いで店に入店した。

男嫌いの滝川は、小林課長の隣に座った。

小林課長も女性だ。

全員、生ビールで乾杯した。

出てくる、刺し身やテーブルの上のカセットコンロで浜焼きをした。


平岡は甲殻類アレルギーなので、エビを焼かれて匂いで直ぐに目が痒くなったが我慢した。


6時からスタートして、あーだこーだ話していると、20時になっていた。


男嫌いの滝川は強かに酔い、キス魔と化した。

27歳の山田にキスをせがむ。山田は、それを避けた。


「よしっ!ここで、オレがかくし芸をしよう」

と、平岡は言い出した。バッグの中から、子供用のTシャツと半ズボンを取り出した。

自分の子供の服だと言う。


「オレは、子供の服が着れるのだ!」


ギャラリーは拍手した。

一旦、平岡は隣の空いている座敷席で着替えた。

もちろん、ふすまを閉めている。

5分後、平岡は子供の服を着てみんなの前に出た。


「ギリ、チビティーだろ?」

平岡は上半身の胸辺りまでしか無いTシャツを着ていた。


プニッ!


「うわっ、平岡さん、金玉はみ出てる」


ズボンは殆どキッツいトランクスの様で、金色こんじきに輝く2つのボールをギャラリーに披露した。


小林の額に血管が浮き出ていた。


「では、気を取り直して。僕がかくし芸を」

と、松本は隣の部屋で着替えていた。


「山田!オレが合図したら、スマホの再生をタップしてくれ」


3分後。


「山田!いいよ」

と、言うと、音楽が流れ始めた。


「パニック、パニック、パニックみんなが慌ててる〜♫」


松本は全裸で座敷で踊っていた。


「松本!チンコちいせー」


一番喜んでいたのは、滝川だった。

小林はさっきまで怒っていたが、既に呆れている。


金色に輝くボールを披露した、平岡と松本はしばらくその格好で酒を飲んだ。


「君たち、いつまでその格好してるの?もう、帰るわよ」


いつに無い、手応えを感じた2人のバカは、美味しそうにハイボールを飲んでから、着替えた。

気付けば、滝川と山田はキスしていた。


何なんだ?こいつら。

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