第2話 星になる。
「お母さん、死んだらお星様になるって、どういうこと?」
幼いわが子が大きな目をキラキラさせて聞いてきた。
その柔らかい髪をそっと撫でる。
「星になるというのはね、必要な時にだけキラリ、って瞬くことだよ。気づいた時だけ、心を癒してくれる。ずっとそこで瞬いているんだけどね。お星様になるってそういうことだよ。」
ふうん。と首を傾げられてしまった。うまく、答えられなかっただろうか。
「ほら、みっちゃんも、毎日夜のお空を眺めたりしないでしょう?気づいた時に見上げたら、綺麗だなって思う。そういう存在になるってことだよ。」
「じゃあ、ずっといてほしい時は?」
私は困った顔で、やっぱり優しく髪を撫でるしかなかった。
夫の死を、まだ理解するには少し早くて。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます