時間はエントロピー、エントロピーは平等、平等は死
有名な実験がある。
猿の群れに貨幣を持たせる。
貨幣を持った猿の群れにおいて貨幣と物の交換とか貨幣と労働の交換が行われた。
その結果猿は不平等を発見した。
物と交換する貨幣の値段が見合ってないとか、労働と交換する貨幣の値段が見合ってないなど。
原初の人間もこれと同じだったに違いない。
人間はすべてを二元論で考えるから、貨幣を持った猿と同じように「不平等」を発見したとき、対立概念を発明した。その対立概念が「平等」であった。
つまり、あくまで「正の概念」が「不平等」であり、それと対立する「負の概念」が「平等」だったのである。
これは「生」と「死」の関係にそっくりである。いやまったく同じである。
どうして現実は不平等なのか。それは宇宙がまだ死んでないからである。
宇宙が誕生した時、今よりもっと不平等だった。
太陽系が誕生した時はだいぶ平等になっていたが21世紀の現在と比べるとまだまだ不平等だった。
ある物理学者が言っていた。「時間とはエントロピーである」と。
そして私にいわせれば平等とはエントロピーである。
つまり宇宙が誕生した時、エントロピーがまだ進行してなかったから不平等だったのである。時間が経つとエントロピーが進行するから宇宙は確実に不平等から平等に変化していく。ただし完全な平等が実現した時、宇宙は死ぬ。
「平等」は「死」なのである。
この場合、「平等」を否定的にとらえればいいのか「死」を肯定的にとらえればいいのか。
この意味が知りたいひとは私が以前書いた「価値相対主義について」という文章を読んでください。
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