第3話

今は夏が寝ている。


隣はまだうるさい。


「あのぉ、お兄さん。本当にごめんなさい」


「それはいいよ。」


「いえ、今部屋に入って相当迷惑をかけていたんだなと改めて自覚しました。」


「大丈夫同時に声で誰が悪いかも分かるから」


「・・・お兄さん」


________


普段から関わる関係じゃないし、何も話すことはない。対して隣は録画をしてないとか誰がする担当とかどうでもいいことで騒いでる。

 

俺なんて、元の家では、親が見たい番組を経ってないと理不尽に叩かれることがある。


録画を取るか、見逃すかの問題じゃないのだ。俺の問題は



「あの、優さんの家はどんなでしたか?やっぱりうちの家族はその」


ちょうど俺が思ってた。


____


「私達より、そんな大変な思いをしていたとは」


「・・・まぁ、春ちゃんたちも相当だけどねぇ」


録画のこと、食事のこと、様々な家の話をした。俺は少しスッキリしたかも


「ねぇ、春ちゃん」


「はい??」


「これからもここに来ていいよ。」


「良いんですか??」


「全然いいよ。それに春ちゃん達みたいな・・・昔の俺みたいな、理不尽にされる人の気持ちは本当に、辛いからね」


「・・・はい」


「それに、ずっと、ずっと探してたでしょ。助けてくれる人、場所」


「・・・さ、がし・・・探してました」


「だよな、俺は泊めてあげるしか出来ないけど、これからは家だと思って良いよ・・・ニィ」


「はい!」


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