第71話 最強パーティ
「いやぁ、遊び尽くしたね〜」
「だな」
「隠し要素はない感じかなぁ、結構色んなところ見て回ったけどそれらしい場所はなかったし」
「今回はほんとに初心者用の島って感じだな、そういえばマヤさんとシュウヤさんの情報は見つかったか?」
「私の方は全然だね」
「俺の方も全然なんだよなぁ」
シュウヤさんとマヤさんはレティアの頃に俺たちが一緒にパーティを組んでいた人達ですごく優秀なタンクと魔法使いだった。
このセトラにもあの二人なら来ていそうだがなかなか見つからない。
「第2陣にも入れなかったって事は?」
「その可能性は低いと思うけどな、まあもう少し探そうか」
第2陣にも入れなかったという人はかなり少ないはずである。
というかあの二人なら、横のつながりで商品を流してもらうことくらい出来るはず。
「ふっふっふっ! あなた! ほら見なさい!」
「はぁ、君の勘はよく当たるね」
「「え?」」
「久しぶりね、セナちゃんにイオリちゃんも」
「「え?、えぇぇぇぇぇぇ!!」」
「あら仲良しね、ハモっちゃって可愛いわ」
目の前には俺たちの探していた2人が立っている。
まるで向こうは俺たちが居るのを知っていたのかと思うほど落ち着いており、驚いているのは俺たちだけのようだ。
「ふふ、積もる話は色々あるわ、でも、先に聞かせて......いつ結婚したの」
「「へ?」」
「ほら! あなた達の間で寝てるその子! 二人の子供でしょ!?」
「あぁ、色々誤解です! アヤはセナの召喚魔法で呼び出された子なんですよ」
「......パパ? ママ? この人達は誰ですか?」
「まぁっ!!」
凄く誤解が加速した気がするが何とかマヤさんを止めてくれとシュウヤさんにアイコンタクトを取ると、無理だと首を振られた。
昔から恋愛方面や可愛いものの話になると暴走し始めるので慣れたつもりだったが耐性が無くなってしまっているらしい。
マヤさんに事情を伝え終わるまでかなりの時間がかかってしまった。
「へぇ、2人が付き合ってこの子を召喚してパパとママって呼んでもらってるのね......あなた達、結婚式には私たち2人を、絶対に呼ぶこと! 良いわね?」
「気が早いですよ」
「はい以外の返事は聞こえないわ」
「私が招待します!」
「よく言った! 流石私の一番弟子よ! 男は捕まえて結婚まで持っていけば勝ちよ!」
「はいっ!」
いつか考えることではあるのでセナが前向きに考えてくれることはありがたいのだが、その教え方はどうなのだろうか......
シュウヤさんは昔こうやって捕まえられたらしいのでなんとも言えない遠い目をしながらこの話を聞いている。
「さて、アヤちゃん、私のことはマヤお姉ちゃんって読んでね? これから一緒に行動することも増えるし仲良くしましょ?」
「マヤお姉ちゃん」
「可愛っ!」
俺はキャッキャしている女性陣から離れてシュウヤさんと話している。
第1陣の時は海外に行っていて買えなかったらしく、2陣からスタートダッシュをかけて今のレベルは47らしい。
「それにしても、成長したね、イオリくん」
「そう言って貰えると嬉しいです、セナの隣に立てるくらいの男にならないと行けないので」
「いいねぇ、青春って感じだ」
「シュウヤさんだって何かと言いながらマヤさんが大好きじゃないですか」
「自慢のお嫁さんだからね、もちろんさ」
最強パーティが集結したその日はお互いの今までの事を話し、大いに盛り上がったそうだ。
レティアの頃の昔話、4年間で変わったこと、セナとイオリが付き合ったことアヤの可愛さ。
話すことが多すぎて気づけば夜になっている程には溜まったものが沢山あった。
伝説の4人パーティはアヤという1人の少女を加えて再出発する。
これから始まるのは邪神によって滅びかけた世界の最前線を最強パーティが開拓する物語
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈第2章 最強パーティ再びはここまでです。
次回からは本格的な攻略にシフトすると思います。
もちろんほのぼの要素も沢山入れていくので応援よろしくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます