第63話

アヤのステ振りに悩みつつも俺たちは1度ログアウトすることにした。

かなり時間も経っているのでそうそうにお風呂に入ってご飯を済ませる。


「はぁ、子供かぁ」


アヤという1人の少女が俺たちのパーティに加わった。

幸いにも信頼関係は築くことが出来そうだが、子供というだけで少しどう接していいのか分からなくなる。


「瀬奈はどう思ってるんだろ」


まるで家族みたいだ

この数時間でそう感じてしまってからはずっと瀬奈がどう思っているのかが気になった。

俺は子供が苦手だと言っておきながら可愛い娘ができた気分になっていたのだ。


「瀬奈もこう思ってくれてるといいんだけど……」


自分の痛い妄想に打ちひしがれながらも、これからを想像するだけで楽しかった。

きっと瀬奈もそう思ってくれていると思いながら俺は眠りについた。



◇瀬奈


「えへへ、アヤちゃん可愛い〜」


イオリくんがログアウトしてから私はもう少しだけと思ってアヤちゃんと戯れていた。

この数時間、アヤちゃんを挟んで両脇に立つ姿は夫婦と言ってもいいくらいの光景だった。


イオリくんは子供の相手をするのが苦手だと言っていたけど、アヤちゃんと話す時はいつも笑顔で嬉しそうに話している。


「よぉ〜し、おやすみアヤちゃん」


こくこくと頷いてくれるアヤちゃんをもう一度ギュッと抱きしめると私はログアウトのためにベットに入る。


アヤちゃんがこちらを見ていたので布団を捲って見るとそっと隅の方に潜り込んできた。

まだ、距離はあるけど少しは信頼して貰えたみたい。



「ふぅ〜、アヤちゃん可愛いなぁ、いつかイオリくんとの子供が出来たらあんな感じなのかな?」


ログアウトしてからはずっとこんなことを考えている。

もしも、イオリくんとの間に子供が出来たら。


もう大学生で考えるのが遅いってことは無いはずだ。このまま付き合えば結婚が見えてくるし、そう遠く無い未来に実現できると心のどこかで確信がある。


「ふふっ、えへへ」


だらしない笑みを浮かべながら、私は布団に潜る。


今日の夢はきっと、人生で1番いい夢だ。




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ちょーーーーー短かったけど、毎日投稿をできるだけ続けたいのでこれで投稿します。


総合ランキングの方も順調に上がっていますし、ジャンル別なら上位に入れるのは読者の皆様のおかげです。

これからもよろしくお願いします


文字数稼いでるのバレた? 今日は許してくれ……

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