第62話 アヤの実力
アヤ Lv40 ステータスポイント400
HP 50/50
MP 50/50
STR 10
VIT 10
INT 10
DEX 10
AGI 20
アヤのステータスは俺たちの初期に比べてHPが少なくAGIが少し高い程度で特に騒ぐほどのことはなかった。
熟練度は刀が10と初期値にしては異様に高い。
最初からレベルが高いのはレベル上げの救済措置だろう、召喚した人物のレベル-10レベルといったところか?
アーツには『古賀流刀術』と文字化けした物が一つあった。
契約召喚の強さはいまいちまだ理解できていないが、もし上手く行けば召喚士はソロ専御用達の職業になるかもしれない。
「イニティムに戻ろうか」
「だね、アヤちゃん、私達に戦ってるところ見せてくれるかな?」
こくこくと頷くと刀に手を添えてやる気満々といった感じを体全体で表してくれる。
イニティムの草原、敵のレベルはさほど高くないので俺たちは遠目でアヤの戦いを見ようということになった。
「凄い」
「これは……圧巻だな」
レベル1とは思えないような刀捌きは飛びかかってきたウルフを切り刻み、足捌きで敵の攻撃を素早く避ける。
レベルが足りないせいで攻撃力は低く、数回切り合わないと勝てないのがやっとまだレベル1ということを理解させてくれる。
「可愛っ……」
「アヤ、凄いぞ」
ウルフを倒すとトタトタと擬音が付きそうな小走りでこちらに戻ってきて少し自慢げな顔をした。
「アヤちゃん、最強っ! 強い可愛いパーフェクト!」
「アヤはどんな戦い方がしたいんだ?」
横で褒めちぎり続けているセナを置いておいてアヤに大切なことを聞く。
方針はきっと俺たちが決めるものじゃない、アヤが思い描く戦い方を目指して欲しい。
そして俺はこれを聞いてよかったと思えた。
アヤがジェスチャーで表したのは、俺が思い描くような機敏で翻弄する戦い方ではなく、一太刀に重きを置いた一撃必殺といった感じだ。
小さな刀をシュバッ! と抜き納めてドヤ顔するアヤはとても可愛かった。
「へ〜、アヤちゃんはそんな戦い方がいいんだ、なら私もサポート頑張るね?」
「それなら、AGIはそこそこにSTRを盛るべきだな、DEXも要るし、VITはどうしようか」
「ねぇ、結局私達で守るのも限界だしタンクには向かないと思うからイオリくんのステータスをSTR寄りで再現すればいいんじゃないの?」
セナが言っているのは動ける高火力を目指そうということだ。
正直、それが出来るならめちゃくちゃ強くなれるだろう、しかし難易度が跳ね上がることになる。
いや、やるかどうかを決めるのはアヤで俺じゃない、選択させてあげるべきだとさっき言ったばかりではないか……
「アヤはどっちがいい?」
「好きな方でいいんだよ、私達が全力でサポートするから」
アヤは提示した2つの選択肢を見比べ、悩み、そして出した結論は動ける火力になることだった。
修羅の道になるかもしれないと言っても決意は固いようだ。
まあ、そうと決まれば少しずつ調整しながらステータスを振り分けていこう。
「ありがとう」
「「え?」」
「……」
「「しゃ、しゃ、喋ったぁぁぁぁ!!」」
「……」
たった一言の言葉が何よりも衝撃的で嬉しかった。
あまりの嬉しさと驚きに脳が一瞬フリーズしてしまった気がするがそんなことはどうでもいい。
「アヤもう1回……っ!」
「アヤちゃん……お願いッ!」
懇願する俺たちを横目に刀を持ってモンスターを狩りに言ってしまった。
頬が少し赤くなっていたのは照れていたからだろうか?
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伊織親バカ度50%
瀬奈親バカ度120%
アヤちゃんLoveな作者ですどうも
今日は投稿遅れてごめんなさい
今日も一日お疲れ様です!
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