第42話 掲示板あり
「ダメだったね」
「あれは無理だな」
流石に完膚なきまでに叩きのめされた俺たちは意気消沈といった空気になっていた。
勝てないということは無いはずだが現状技量が全く足りていない、熟練度を上げるか?それともアーツについて調べるか?
「よし、悩んでても仕方ないし、美味しいもの食べに行こうよ」
「そうだな、アーツに関して調べたいからギルマスにだけ会いに行ってもいいか?」
「うん、私もあれは気になるから」
アーツと呼ばれていたそれは他のゲームでいうところのスキル、人間の体では再現できないような特殊な攻撃だったり物理法則を無視したりとやりたい放題なのだ。
「もし使えるようになるなら、この先もっと楽しくなるぞ」
「だね」
ゲームにリアルさや堅実さ、要は現実に寄せること。
これは別に悪いことじゃないし俺は実際今の現状を楽しんでいる。
だが、現実から解き放たれる場であるゲームで現実のような堅苦しい生活を送るというのも夢がない。
アーツはきっとこのゲーム、世界にもっと大きな魅力を付け足してくれるだろう。
「さて、情報収集だな」
「イオリくん!あっちの屋台美味しそうだよ!」
「あ、そんなに引っ張るなって」
「はやくはやく!」
攻略も大切だけどこういう一時も、俺がゲームに求めているものなのかもしれない。
◇掲示板
:お前らランキング何位だったよ
:10000ちょうど
:956何とか3桁だな
:50000の俺が通りますよっと
:8000くらい
:みんなそこそこなんだな、1位のイオリってやつとセナってやつの配信見たか?
:え?そんなのあるの?
:見た見た、あんなの人間にできる動きじゃねぇよ
:あれの影響で次に入ってくる新規が召喚士を選ばないといいんだけど
:そんなに召喚士って不人気なのか?
:不人気どころか、レティアの頃からの地雷職だよ、本人のリアルスキルがアホほど高くないとまともに戦えない、召喚士が出す召喚獣もパーティ枠食うし、入れるほど強いかと聞かれたらNOと即答するレベルだな
レティアの頃、召喚士はリリース開始1ヶ月ほどで完全な地雷職認定を食らってしまった。
数多くのプレイヤーが召喚士をやめ、別のビルドでプレイし直す、そんな時代があったのだ。
そこで疑問に上がるだろう、なぜ強化が来ないのか。
:強化とか来ないの?案外楽しそうじゃん
:強化できないんだよ、召喚士のポテンシャルはどの職よりも高くて使いこなせるなら現状でも前線を張れる、だからこそ玄人向けというよりはリアルチーター向けとか言う部類になってる。
:何それやばすぎ、この子この見た目でリアル弓が上手いってこと?
:そうなるな、アシストがほぼかかってないはずだから
:この子に狙撃されるならありかも……
:管理者〜変態わいてるぞ〜
無能主:ほい
※匿名プレイヤーを10秒のタイムアウトにしました
:10秒w
無能主:色々細かくできるらしいw
:お前らミーシャたんを見守る会らしい活動しようぜ?
無能主:画像を送信しました
:なっ、お前!
:天才か!?
:神よ
そこにはミーシャがイオリから貰った蜂蜜を美味しそうに頬張っている姿が映されており今後この掲示板で家宝と呼ばれ大切な写真となった。
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めっちゃ遅れたごめんなさい
課題します……
(´・ω・`)
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