第24話
セナは一段落が着くと今日はもう寝るらしくログアウトして行った。
俺はお金も貯まったので刀を買いに行こうと思ったのだが1つ達成していない条件を思い出したのだ。
そう、熟練度である......
このゲームおいてまだ影が薄いこのシステム。
なにかテコ入れが来そうだとは思うもののリリース数日のゲームに文句を言うものでは無い。
「素振りでも熟練度って上がるんだよな」
確か大丈夫なはず、でも街中で振るのはダメな気がする。
どこかに訓練所みたいなところはないのだろうか。
こういう困ったことはギルドに聞けばなにか教えてくれるのでとりあえずギルドに戻る。
「あれ?開拓者様じゃないですか、なにか御用ですか?」
「訓練できるところってあったりするのかな、熟練度上げをしたくて」
「あ、訓練所ですか?この街にはないんですけどイニティムにならあるはずですよ」
「本当か?ありがとう、行ってくるよ」
「はいっ!気をつけて行ってらっしゃいませ」
どこの受付嬢もこんなに元気なのだろうか。
久しぶりにミーシャさんに会いに行こうかな、色々あったからかめちゃくちゃ久しぶりな気がする。
お金を払い転移魔法陣でイニティムへと転移する。
「人、多すぎ」
かなりの人数が噴水の近くでたむろっており、パーティ勧誘や、来るであろうクランへ向けての勧誘が始まっている。
気が早いと思う人もいるかもしれないが案外こういう活動は馬鹿にならないのだ。
人混みを抜けて噴水から離れると徐々に人は減っていった。
やはり噴水周りが集会所みたいになっているのだろうかなりあそこに人が密集している。
「すみません」
「あっ!イオリさん!活躍は聞きましたよ!」
「ありがとうございます、早く街道ができるといいですね」
「はい!あの街に友達が配属されてるんですけど中々遊びに行けないんですよ......」
街の人にとって街道はかなり便利らしい。
昔はあったらしいのだがモンスターに荒らされてからは使いずらくなってしまいやっと整備が始まったけど夜フクロウのせいで作業が止まるなんてことが起こっていたらしい。
「あ、訓練所って使えますか?」
「はい、大丈夫ですよ、教官は付けますかね?」
「刀を扱える人っていらっしゃいますかね」
「刀ですか......これまたマイナーな武器を選びましたね、私はかっこよくて好きですけど」
「居ない感じですかね」
「はい、このギルドにはいない感じですね、じゃあ教官の変わりに私が応援しましょうか?1人でやるよりは楽しいかもしれませんよ?」
何かのイベントフラグか?それとも好感度によるイベントか?
まあ、断る理由もないのでミーシャさんに応援を頼むことにした。
「こっちです!行きましょ」
ミーシャさんに引っ張られながらギルドの奥へと連れていかれる。
扉を開けて階段を降りると地下には訓練所が広がっていた。
「まだ人が多くて訓練所は表向き解放されてないんですけど特別ですよ?私との秘密です」
「分かりました」
早速、木刀を取り出し振り始める。
おもむろにミーシャさんも武器を取り出して訓練し始めた、その動作は中々に洗練されていてギルド職員なのか疑ってしまうほどには綺麗な剣術だった。
「ミーシャさんって、もと冒険者だったり?」
「ふふっ、どうでしょう?まだ秘密ですかね」
口に手を当ててくすくすと笑っているミーシャさんには余裕が見えて取れる。
ただのギルド職員だと思っていたがもしかして強いのか?
「あ、喉乾きますよね、私の特製ドリンク作ってあげますね!」
「え?」
そういうとミーシャさんは走っていった。
この世界にも料理という概念はあるのだが空腹度などが無いためあまり話題に上がらない。
美味しい料理は食べれたりするので自分の趣味のために料理の熟練度を上げている人は居るらしい。
NPCが作る料理を食べたという人は見たことがないので楽しみだ。
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