第22話 集合と方針

「ぁぁぁぁ!やっと帰れた」


 友達との飲みを断ってまで帰ったのに電車が遅延......

 運が悪いなんてレベルじゃない。

 そういえば、石田と中野の2人は無事、合コン成功という形で幕を閉じたらしい。

 あの二人は無駄に顔も性格もいいので失敗してるところをなかなか見ないのだ。


「うっし、ご飯は......ちょっとだけ食べるか」


 ご飯の残りとふりかけでご飯をかきこむ。

 料理のりょの字もないが男の一人暮らしにそんなものそうそう見れないので別にいいだろう。


 歯磨きや部屋着に着替えて即ベットに潜り込み、ログインする。

 フレンド欄にはセナがログイン中になっているのでメッセージを送ると直ぐに返信が来た。


 イオリ:今どこにいる?

 セナ:あ、そっちに行きますね、装備新調したんだよ!


 まだ敬語とタメ口が混ざっている。

 俺も意識してから少し緊張するようになってしまった気がするがゲームの中なら何とかなるはずだ。


「イオリくん、......待った?」

「え、あ、全然だよ」


「「............」」


「ふはっww、ちょっと待ってなんか懐かしくてダメかもww」

「おい、バカにしてるだろ!」

「だってw、レティアの時もそうだったじゃん!初めて会った時、どんなにコミ障なのってくらい喋らなかったし」

「今はセナだって気まづい感じだったろ!」

「いやいや、私はこの数年で癖になった敬語を治すのに戸惑ってるだけ!」

「いーや、絶対違うね!戸惑った顔してたじゃねぇか!」

「そんなことないし〜」


 戻ってきた俺たちの日常を感じられるようなこの会話がどこまでも心地よくてずっとこうしていたい。

 きっとセナもそう思ってくれていると確信できる。


「イオリくんが大学行ってる間に私は特殊クエスト引き当てたしぃ?」

「はぁ?何それずっる」

「クリア相当先なんだけどね〜」

「そんなに難しいのか?」

「いや、クリア条件のひとつがレベル50なんだよ」

「あー、そりゃ当分先だな」


 レベル上限は今の所判明していないが予想では50もしくは100と言われているので多く見積ってもレベル上限の半分。


 随分と先の話にはなるがこのペースなら半年はかからない気がする。

 俺の予想ではレベル20まではチュートリアルだ。

 この街の近くの敵がレベル20から30なので次の街に行くための推奨が20レベルなのだと思われる。


「今日は何しよっか」

「そうだよな、やることがないと言われればないんだよ」

「適当にクエストでも受けてみる?」

「そうだなぁ、とりあえず俺も刀とか装備を買いたいからお金を貯めたいな」

「私も防具欲しいかも」


 俺たちの方針が決まった。

 これ以上先に進むのはほぼ不可能なのでとりあえずレベリングにお金集めが目的だ。


 防具も未だにこの付近の敵の直撃を受けると最悪一撃で持っていかれてしまうのだ。

 防具があればあの亀も攻撃を避けながら攻撃して早めに決着が付けれたのかもしれない。

 VITにステータスを振るつもりがないので防具でカバーしたり対策を考えないと何も出来なくなってしまう。


「あ、開拓者さん!」

「こんばんわ、依頼を受けに来たんですけど」

「あ、依頼ですね?うーん、何か希望はありますか?」

「お金が稼げるものってありますかね」

「それなら、ちょうど夜なのでいいのがありますよ!夜フクロウとアサシンゴブリンの2つですね」

「じゃあ、2つともお願いします」

「分かりました、夜フクロウ3体の討伐とアサシンゴブリン3体ですね、両方闇夜に紛れて攻撃してくるので皆さんなかなか受けてくれないんですよ」


 どうやら不意打ちを多用してくる敵らしく、現地のNPC達からは不評すぎて誰も受けてくれないそうだ。


 それもそのはず、俺たちは死んでも生き返るがNPCは死んでしまえば終わりなのだ、そんな中でわざわざ不意打ちをしてくる敵に会いに行くなんて自殺行為だ。


「なんか、すごい静かだね」

「そうだな、暗い夜の森だからか結構怖いんだけど」

「え〜、こういう雰囲気楽しくない?」

「え、分からん」

「うっそぉ」


 ホラーはびっくりして声が出なくなるので本当に苦手なのだ。

 前にVRでホラーゲームをした時は寝れなくなった覚えがある、あれは本当に命の危機を感じた。


「え?」


 俺が最後に聞いたのはセナの驚いた声だった。


「マジか......」


 俺は街の中心で突っ立って居た。

 どうやらなにかに殺されたらしい、音もなくあっけなく死んでしまったがセナどうだろうか。


「負けたぁぁ!!」

「あぁ、セナも死んだのか」

「あのクソフクロウめ!」


 清楚はどこに行ったのか、、、随分と理不尽な死に方をしたようだ。

 正直舐めていたが、警戒していたところで対応出来ていなかっただろうから仕方ない。


「あれ、殺したいよな」

「もちろん根絶やしだよ?」


 どうやらいろいろと抵抗したらしいのだが遊ばれたそうだ。

 召喚した順に即殺されて魔石の無駄だと思って負けてきたらしい。

 まず敵の姿を捉える方法を考えないとな......




 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

 応援してくださっている方、ありがとうございます。

 皆さんに見ていただいて応援してもらっているおかけでモチベーションを保っております......

『あとがきは見てもらいたいのは最初に《見てください》ってこれから書きますので興味無い方は飛ばしてもらって大丈夫です!』



 友人との約束をすっぽかして怒られて落ち込んでたら書く気があんまり起きなくて......すいません

 謝り倒してきます......

 自分が起きれないことを呪いたい......

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