第16話 亀
「あっぶねぇ!」
俺を狙った水のレーザーを横に飛んで避ける。
セナも戦う体制に入りウルフを2体召喚している。
亀の頭上に2本あるHPバーがボスだぞということを主張している。
「はっ!」
亀の頭に矢が刺さり、俺の剣が亀の首を切り裂く。
しかし、傷が浅いのかダメージが入っている気がしない。
HPバーを見ると1本目の1割にも満たないダメージしか入っていなかった。
「長期戦になりそうだな、こっちの剣を使った方がよさそうだ」
「援護します」
予備の剣をしまい、攻撃力が高い鉄の剣を取り出す。
亀の動きは単調なので気をつけていればまず当たらないくらいの攻撃ばかりだ。
このまま順調に行けば1時間くらいで終わるんじゃないだろうか?
「これで1本目!」
「行動パターンの変化に気をつけて!」
「了解!」
こういうボスでは大抵このタイミングで行動パターンが変わるのだ、亀はそれに分類されるか分からないが警戒を強める。
亀がのっそりと首をあげると空が曇り、雨が降り始める。
何か行動パターンが変わるというよりはフィールドに干渉するタイプの行動変化のようだ。
視界が悪くなったことにより、セナの弓の精度が少し落ちたり、攻撃が避けずらくなったり少しは弊害があるが大した驚異にはならなかった。
そして、残りのHPが3割を切ったところで
亀が傷だらけの顔をのっそりと持ち上げ、体を震わせる。
湖の水が揺らぎ初め、水滴がポツポツと浮かび上がり始める。
水滴は集まり始め、小さな水の玉となって俺たちの方へと飛んでくる。
セナはゴブリンを盾にしながら耐えて、俺は弾幕シューティングゲームかと思わせるような回避を続けることになった。
雨のせいで数発が被弾、俺のHPが一気にレッドゾーンへと突入する。
セナも少し被弾してしまい、防御力がない俺たちは一気にピンチへと押し込まれてしまった。
しかし、先に限界が来たのは亀の方だったようで弾幕が止み明らかな隙が見える。
「総攻撃!」
セナの合図と共に控えていたウルフが走り出し俺もそれに続いて攻撃を始める。
HPバーが消えて、雨が晴れる。
レベルアップの通知とアイテム取得のパネルが俺たちに勝利を告げた。
「危なかったな……」
「ホントですよ……もう少しで死ぬところでした」
2人ともHPがレッドゾーンに突入していてかなりギリギリだった。
セナは回復薬とゴブリン肉壁で耐久していたようでかなりギリギリだったみたいだ。
「相変わらずイオリくんは避けるのが上手いですよね」
「逃げ足には自信があるからな」
晴れた空を見上げながらHPを回復したり、砥石で耐久値を回復したりと戦いの後の処理を済ませる。
いよいよ、お楽しみのドロップアイテムを見る時間だ。
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短いかも!すまん!寝る!
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