第7話
「あ、帰る前に設定でレベルだけ非表示にしないと絶対チートを疑われるよな」
設定を開いて公開情報からプレイヤーレベルをオフにする。
現状10レベ越えなんて絶対に絡まれるし晒される対象になる。
「よし、ミーシャさんに会いに行くか」
門から街へと戻り冒険者ギルドの方に歩いていく。
俺がここに来た時より明らかに人が多くなっており大通りもかなり人が多い。
先に鍛冶屋のおじさんに会いに行くか?
ここからならあの鍛冶屋に行く方が近いのだ、それなら先に剣の耐久値を回復してもらった方がいいだろう。
「お邪魔します」
「ん?あぁ、なんだお前か、なんの用じゃ?」
「剣の修理をお願いしに来ました」
「なんじゃ!?早すぎじゃろ!!」
「あまりにもいい剣で狩りが楽しくなっちゃって、すみません」
「ぐぬ、武器を褒められると強くでづらいの」
自分でも流石に無いなと思っているが思った以上に楽しくなってしまったのだ。
一撃で倒し続けたとはいえ倒しすぎたので剣の耐久値が底をつきかけている。
「まあ、安くしたのは耐久値が低いものだったからというのもあるが流石に早すぎじゃろう?100体くらいなら倒せる耐久があるはずなんじゃが」
「100です、」
「は?」
「100からは数えてないです、楽しくて倒しまくっちゃいました」
「ふーむ、ワシが少しお主を舐めすぎていたようじゃの」
詳しく事情を説明したりやり方を説明したら、どうにか納得してもらうことができたので剣を修理してもらう。
流石にここまで耐久値が減っていると戻すのにかなり時間が必要らしいので冒険者ギルドに行くことにした。
「あ、ちょっと待つのじゃ、フォレストベアの魔石を5個売ってくれんか?少し色を付けて払うのでな」
「いいですよ、はいどうぞ」
「助かるのじゃ、魔石炉に必要な魔石が底をつきそうでの助かったわい」
「いえいえ、お世話になってるので」
「30分程で終わるのでな、冒険者ギルドから帰ってくる頃には終わっとるわい」
「え、そんなに遠くないですよ?」
「外の様子を見てもそう思うのか?」
「あっ」
大通りでも混んでいると感じるのだ冒険者ギルドなんて想像もしたくない。
ここで30分待っていても仕方ないので冒険者ギルドへと足を運ぶことにした。
「あれ、思ったより人がいない」
冒険者ギルドには思ったより人がおらず並んではいるがすごい速さで列が進んでいっている。
受付嬢さん達の目にも止まらぬ早業でどんどん依頼が受理されていっているのが遠目で見てもわかる。
「あ、イオリさん!もうすぐ終わるので並んで待っててください!」
「あぁ、ありがとうございます」
やばい
周りの目が痛い、ミーシャさんはかなり目立つのでどうしても俺に注目の目が集まってしまっている。
嫉妬やら、不思議な人を見るような眼差しを受けながら列に並ぶ。
「なぁ、あんたどうやってあの子と仲良くなったんだ?」
「話す機会があってたまたまだよ、空いてる時なら話せるかもな」
「マジか!ありがとな、あの子可愛いよな!」
「分かりますよ、元気でいい子ですよね」
どうやら前の人は気のいい人だったようで、列の待機時間を雑談をしながら過ごせた。
前の気のいいお兄さんはサクマという名前らしい、またどこかであったら話しかけてみよう。
「イオリさん!遅くて心配してたんですよ!どこいってたんですか?」
「鍛冶屋で買った剣が強くてちょっと森で暴れてました」
「ってことは結構、魔石とかがあったり?」
「大量ですよ」
「ホントですか!今、魔石が不足してるので高く買い取れますよ!」
ふむ、このゲームだと時と場合によって価値が上がったり下がったりするのか。
賛否が別れそうなシステムだけど面白いな、これによりプレイヤーは金策でひとつのモンスターを狩り続けるという固定化された金策が出来なくなる。
「えっと、冒険者カードは確認したんですけど、壊れてないか見てきますね?」
「あ、はい」
多分、討伐数を見られて異様に思われたんだろう。
壊れてないと知った時のミーシャさんの反応が少し楽しみだな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます