第6話 やっちゃった......

「リアルだなぁ〜、空気が澄んでる気がする」


北門から歩いて森に到着したのだが流石というかかなり綺麗な景色が広がっていて少しぼーっとしていた。


「あれがフォレストベアかな?」


ゆっくりとした動きで熊が歩いている。

こっそり近づくば殺せそうだな、できるだけ足音や気配を消しながら近づく。

俺は新しい剣を構えると一気に近づいて熊の首を切りつける。

背後から攻撃すれば致命の一撃というのが発動する。

ダメージが1.5倍されたオーバースペックの一撃はフォレストベアのHPを1ドットすら残さずに消し飛ばした。

マジか……


「マジか……反則だろ」


オーバースペックだとは思っていたけど流石にチートと間違われそうな威力に引いてしまう。

い、一応運営に問い合わせのメッセージだけ送っておこう……


『お問い合わせの武器についてですが特に問題もない物になっております。

先着1名のとてもレアなイベントだったのでラッキーだと思っておいてください』


「はやっ!?ちょっと返信が来るまで封印しようと思ってたのに」


思った数倍早い返信に驚きつつもこれがチートやバグの類でないことが分かったので存分に使わせてもらう。


「そうとなれば!乱獲じゃ!!」


称号森の支配者を獲得しました。

森の生物を一定時間で100体討伐した物に贈られる称号

効果

森の敵を倒した時に得られる経験値が0.1%アップする。


称号デストロイヤーを獲得しました。

〇〇スレイヤーの統合称号

効果

全てのモンスターを倒した時に得られる経験値が0.01%アップする。


称号致命の一撃を獲得しました。

致命の一撃でモンスターを100体討伐する。

効果

致命の一撃でモンスターを討伐した時に得られるドロップアイテムが増加する。


称号卑怯者を獲得しました。

連続で敵に視認されずに対象を討伐する。

『姿を見せろ!!卑怯者!!』


ふぅ、いったん落ち着こう。

俺は気持ちよくなって片っ端から目に付いたモンスターを討伐し続けた。


結果

モンスターの討伐数は100を超え、ステータスを開いた時には称号の獲得通知が流れたという訳だ。


称号には少なからずバフ効果があるようで少し得した気分になれそうな効果ばかりだった。

最後の《卑怯者》は運営の遊び心なのだろう。

ちょっとお茶目で可愛い。


「これ、討伐数ミーシャさんに見られたら引かれそうだな……」


しかし、帰らねばならぬ、なぜなら


高品質な鉄の剣

攻撃力75

耐久値 3/250


剣の耐久値がデッドゾーンなのだ。

つい楽しくなって武器ごと逝っちまうところだったけど何とか耐えた。


ちなみにステータスはというと


イオリ Lv14 ステータスポイント90

HP 100/100

MP 50/50

STR 30

VIT 10

INT 10

DEX 20

AGI 30


ステータスポイントが溜まりに溜まっているのでどうするべきか悩み中である。

1レベルで10貰えるステータスポイントは貴重で現状適当に振ってしまえばゲームが不利になってしまう可能性すらあるのだ。


「とりあえず帰るか」


現状できることがなくなってしまったので俺は街へと戻ることにした。

とぼとぼと歩いている俺に危機が迫っていることすら知らずに




┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

SF週間ランキング62?

表記ミスじゃなくて?


Σ(゜ω゜)

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