もぉ学校行きたくないなぁ...

WAKA

なんでだろう

私は、学校に行きたくない。

どうしてだろう。

私は4月から中学生として学校生活を始めた。

私立の中学校だ。

私は登校初日、友達ができるかどうかワクワクドキドキして教室に入った。教室に入るとみんな私を見てきた。私も席に座るとドアが開くたびに入ってくる人を見た。担任がきた男の先生だった。優しそうだった。優しかった。でも、私は勉強ができなかった。小学校とは違った。授業を受けていればテスト100点ではなかった。テストで60点をとったのは驚いた。辛かった。頑張ろうと思った。でも習って知ってることが増えていくと、わからないことが増えていく。やってもやってもわからない。諦めた。点数がどんどん下がっていった。

点数が下がるたびに先生が慰めてくれた。余計に現実を突きつけられたみたいで辛かった。その優しさが逆に辛かった。友達はできた。一人。私と似た女子のグループに入れなかった子だ。

でも、なんだか小学校の頃の友達とは違う感情の表面だけで笑って、心から話せなかった。小学校の時とは違って、みんなチームを作って違う女子のグループを馬鹿にしている。私なんて標的にすらならなかった。それだけ存在感がなくて注目されてないんだなって辛くなった。友達を作るのは諦めた。なんとなく話してなんとなく疲れるのがなんか嫌だった。部活は、テニス部に入った。なんだか友達がたくさんできそうだしワイワイしていて楽しそうだったから。でも練習は辛い、この辛さを分かち合える友達がいない。愚痴を言い合える友達がいない。

孤独というものは集団の中でしか感じないんだと知った。電車も毎日毎日混んでいる。不幸を運んでくる乗り物だ。ぶつかると怒鳴られ、肩身が狭い。こんなにストレスの溜まる乗り物はこれくらいだ。

でも今は乗っていない。

不登校になったからだ。ちょうど1年経って2年生になろうという時になんか辛くて行きたくなかった。

勉強も友達も青春も捨てたのになんで行きたくないんだろう。もう失うものなんてないのに。

親がイジメられたのと聞いてくるが、違う、構ってくれているうちはいい、誰にも構われなかったから辛いんだ。私は今マンションの屋上にいる。目の前にはアリみたいな人間達がスマホをこちらに向けている。空は薄汚いグレーだ。疲れ切った私の心みたいだ。

飛び降りようとした、寂しかった。死のうとしてるのに目の前の人間達は止めもせず、スマホをずっとこちらに向けている。むしろ落ちて事件を起こして欲しいみたいだ。飛び降りようとした、怖かった。もう失うものなんてないのに、この命だけは失いたくないのか体が動かない。それでももう疲れた。

来世に期待、みんなバイバイさようなら。

もっと私に構って欲しかったな。

地面が近づいてくる。耳元がヒューという。

ドシャ、汚い空の下になった。

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