第12話 大殺戮




「あのネ。バレるといけないから小さな声で話すネ。場所はね?福井県にある永平島という島よ。誘拐された3人を確認できたわ。だけど……やっぱりお父さんは確認できなかったわ。あっ!誰か来た!あっ!駄目だ。聞かれてしまったわ。キャ-――――――――ッ!」


 ★☆


「桜子が命の危機だ。オイ!一刻の猶予も無い。皆福井県の永平島に急ごう!」


 こうして…「ドラキュラ」は元々空を飛ぶことが出来るらしい。それなのでエリック博士とおマル様が「ドラキュラ伯爵」の背中に乗り福井県の永平島目指した。


 そして…蘭舞留だが、跳躍力に優れているので、飛び超えながら永平島目指した。元々蘭舞留は空を飛ぶというより空を飛び越えると言った方が正解だ。ピョ~ンピョ~ンとお山をひとっ飛びまたひとっ飛びしながら永平島に着いた。


 早速アジトに忍び込むと、桜子が縛り付けられて車でどこかに連れて行かれる所だった。これは黙って見て居られない。

「オイ!貴様ら桜子をどこに連れて行くつもりだ。許せねえ!」


 すると組員たちが蘭舞留を一斉に取り囲んで、ピストルを構えた。

「ヤメロ————ッ!テメエ等。命が惜しくないのか❕これ以上俺に刃向かうとただじゃ置かないから!それより……組長さんはどこだい?最後に話し合おうじゃないか。組長を呼んでくれ!」


 すると早速組長が現れた。

「何をグダグダ言っているんだい?私のやる事に口出しする奴はただじゃ置かない!」


「あなたは『アキハラホールディングス』の孫娘を誘拐して金儲けの手段のために、カジノで透視をさせてぼろ儲けをしているようですね。それから……美優ちゃんのお父さんが行方不明になって居る。まさか口封じの為に殺すつもりじゃ無いだろうね。そんな真似は絶対にさせない!」


「うるさい!うるさい!うるさい!私に指図するヤツは絶対に許せない。皆ヤレ————ッ!」



「キサマ—ッ❕これだけ言っても分からないんだな。そうか分かった。俺様はこの世の悪を絶対見過ごす事は出来ねえ!刀はきらめき……俺様の剣影がチラつく時……そう俺を怒らせたら只じゃ済まないぜ💢刀光剣影!!!俺様の剣が秒殺……そう刹那で……テメエを切り刻んでくれるわ!クッソ―!千人切りだ。観念しろ——ッ!」


 そう言うと剣をくるりと回し両手を構えてエ——————イ❕と言いながらバッタバタ組員たちを切り刻んで行った。


 ”バサ”

「ウッ!」

 バタン

 ”バサ”

「ワ―ッ!」

 バタン

 ”バサ”

「ギャ—ッ!」

 バタンと、次から次へと倒れて血しぶきが飛び散って行った。


 だが、組員たちも負けてはいない。ピストルを集団で蘭舞留目掛けて打ち放す。

「やってくれやがる。容赦しないからな!」

 ”バンバンバン”

 ”バンバンバン”

 ”バンバンバン”

「おっとドッコイあぶねえぜ!テメエラ——!」

 ”ブスッ”

 バタン

 ”バサッ”

「ギャッ!」

 バタン

 組員たちがバタバタ倒れていく。だが、相手の組員たちも総出で掛かって来る。

「チクショウ……姑息な真似をしやがって」

 ”バンバンバン”

 ”バンバンバン”

 ”バンバンバン”

 ”バンバンバン”

 ”バンバンバン”


 蘭舞留も負けじと応戦。

 ”バッサ”

「あっ!」

 バタン

 ”バッサ”

「ウッ!」

 バタン

 ”バッサ”

「ギャ—ッ!」

 バタン

 ”バッサ”

「ワ―ッ!」

 バタン

 

今度は回転式拳銃リボルバーで応戦。だが、10発の弾丸が連発して蘭丸目掛けて飛んで来る。

 ”バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン”

「あっ!足から血が……クッソ——ッ!かすりやがった」

 ”バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン”

 ”バッサ”

 バタン

 ”バッサ”

 バタン

「ピストルでバンバン打ち込まれるわ。周りを包囲されるわ、リボルバーライフルを使っての連射で打ち込まれるわで、俺一人じゃ到底太刀打ちできない。クッソ——ッ!負けて堪るか!こうなったら仕方ない。


『へーんーしーん。トランスフォーマー!』」


 すると蘭舞留は巨大な怪物ランマ—に変身を遂げた。顔はライオンのような勇ましさで、たてがみは鋭い角の様な鋭い凶器で覆われている。早速鋭い角を組員たちにグッ刺し刺し殺して行く。


「ギャギャ———ッ!」


「ココッこの化け物は何だ!うわ——っギャ———ッ!」


「エエエエエエェエエエエエッ!若造だけかと思ったら若造がランマ―とかいう化け物に変身するし……そして……あれは何だ?巨大なドラキュラまで現れて、一体どうなってしまったんだ!」


「そうだ。ドラキュラは姿を消す事が出来る。だから今まで姿を消していた。それから…ドラキュラと言っても前世がドラキュラだっただけで今は違う。血は吸うことが出来ない。だが、悪を見す見す見逃す訳には絶対に出来ない!」


 そう言うと、魔法のステッキを振り上げ、巨大コウモリに変身を遂げ傍若無人に空を駆け巡って、組員たち目掛けて襲て来た。巨大コウモリは当然、人の血を吸う生き物、そして…息絶えた人肉が大好物。食い散らして行った。   


 この「ドラキュラ伯爵」は吸血鬼ではなくなったが、ドラキュラの特性は十分受け継いでいる。だから……空を飛ぶことが出来て魔法のステッキを操る事が出来る。


 ※ドラキュラ伯爵のステッキには魔法的な力が宿っていることが示唆されている。これにより、このステッキを使って超自然的な能力を発揮することが出来る。


 危機感を感じた組長は言った。

「大砲を使え。木端微塵に殺してしまえ!」

更には組員たちは大砲で応戦。


”ドカン”


”ドカン”


”ドカン”


 これは大変今度はランマ—は、昆虫のトンボの様な大きい目がピカピカと連続で光り、目から電光石火の如く特殊なレ-ザ―光線を発射して、大砲を次から次へと木っ端みじんに打ち砕いて行く。


 ドドドドドドドドド ドドド ボカン グシャン グシャン


 おマル様は只々南無阿弥陀仏を連呼して『シ-クレット・ソサエティjP』一員の無事を神頼みしている。

「祓え給い(はらいたまえ)、清め給え(きよめたまえ)、神ながら(かむながら)、 守り給い(まもりたまえ)、幸せ給え(さきわえたまえ)」


 ”神様が神頼みって変じゃね?”

 それだけ追い込まれているという事だ。


 エリック博士は何の役にも立たない。

 自分で発明した透明人間になれる薬を飲んで、透明人間になり只々ブルブル震えているだけだ。

 

 こうして…組員たちを全員絶命させた。


「エエエエエエェエエエエエッ!幾ら相手が悪の権化だとしても……人殺しはダメでしょう」

 現在の日本では大殺人鬼。悪者退治だといってもこれはやり過ぎ。いくら正義の味方と言ってもこれはダメでしょう。







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