第8話 妖怪4人と猫1匹は人間に見えている?
今日も妖怪寺に籠って何やら真剣な面持ちで「シ-クレット・ソサエティjP」の面々が会議中。
「それにしても不思議な話だよなぁ?何故お手伝いさんの娘美憂ちゃんが、誘拐されたにも拘わらず、ニコニコして身代金引き渡し場所に現れたっかって事だよなぁ?」
「蘭舞留良い事いうわね。私も不思議に思っているのよ。恵梨香ちゃんは神妙な面持ちだったって事でしょう?誘拐されたらそうなるのが普通よね。この事件は謎だらけ。もう随分経っているけど……それより犯人のわずかな手がかりでも分かったのかしら?私達妖怪は夜な夜なカ-ニバルをやって、妖怪の世界では顔を知られた存在だが、実際のところ妖怪だから……人間から全く見えないって事も有る訳じゃない?チョットその実験をやってみてはどうかしら?」
「流石桜子!そうだな。先ず最初に我々この4人と猫1匹は人間様に、姿を見られているかって事だよな。もし姿が人間から全く分からなかったら、あの唯一の手がかり別荘で張り込みをやろうじゃないか。姿が分からなかったら犯人は侵入して居ても気付かず、秘密をぶちまけるだろう?」リ-ダ-のドラキュラ伯爵が言った
「それでも我々は絶対に知られてはいけない秘密の集団だから「アキハラホールディングス」でその実験をやるのは危険だ」一番人生経験豊富でこの秘密結社の知能エリック博士が忠告した。
「じゃ~1人1人が人間の前に現れて実験するしかないね。ようし!じゃ~最初は俺蘭舞留様だ」
★☆
ある閑静な住宅街のそれも夜に蘭舞留は現れた。
(余り人通りの多い場所に、こんな時代錯誤な格好で現れたら目立つし、警察に通報でもされたら大変!)そう思い、丁度夜の8時を回った頃住宅街で待機していた。
すると20歳位の女性とその横に50歳位の女性が、家の駐車場に車を駐車して車から降りて丁度家に入る時だ。
蘭舞留がその親子連れとおぼしき2人に声を掛けた。
「あっ!こんな夜に……すみません。秋葉原に行きたいのですが、バス停はどこですか?」
すると2人は蘭舞留に近付きバス停を教えてくれた。だが、その目は何か異世界の不思議な住人を見る目だった。
「どど どうしたのですか?そんな恰好をして……それこそ新人の俳優さん?」
「万里子そんな言い方失礼よ。ホッホッホ!余りにも浮世離れしたイケメンでビックリしました」
「あっ!失礼。そうそう秋葉原ですね?通りに出て右に曲がればバス停が有りますよ」ペロっと舌を出しおどけた表情で教えてくれた。
(嗚呼……俺は人間から見えているんだ)」
★☆
「桜子・カポネ」は以前背後から付けて来たキモい中年男に咄嗟にお尻を触られる痴漢に遭っていた😍🤩ギラギラ
あの時は咄嗟に投げ飛ばしてやったが、油断も隙もない。でも……それは仕方がない。これだけボンキュッボンの魅力的でセクシ-な桜子を、男たちが放って置く訳ない。
早速桜子は日本に転生した初日に、酷い目に遭っていた。それはどの様なモノだったのか?桜子は茨木県の納豆工場で倒れていた。
「おうおうベッピンさんだっぺ」
「どっから来たっぺ?」
「はっ?」
「んだなや」
「はっ?」
「起きるこどもでぎねの?」(起きる事も出来ないの?)
「はっ?」
桜子は矢継ぎ早に宇宙語で話されている気分だ。全く言っている言葉が分からない。
前世では桜子は豪邸に侵入して来たマフィアの流れ弾に当たり、異世界転生していた。前世ではまだ15歳だったのに、この世では25歳になっていた。それもボンキュッボンの何ともセクシーな美女に変貌を遂げていた。
そして…異世界転生した場所は、納豆工場の大豆の中だった。
「エエエエエエエェェエエエエエエッ!一体どういう事?」
なるほどね。茨木と言えば納豆。
その時に桜子の真っ赤な超ミニワンピースの胸元は大きくハ-ト型にカットされ、おっぱいがはみ出しそうになって居て、超ミニワンピースは、はだけてパンティ丸見え状態だった。
「パンツまる見え😍🤩やんだなぁもう。おんなっこチャーミングだどウフフフフ💛」ギラギラ😍ギラギラ😍
「んだっぺ。キャッハ―うんまそんだな💓💕🤩」(そうだね。うまそうだね)
「たまげだ!おうおう。おしゃらぐしてどごさいぐの😍🤩」(ビックリした!おしゃれしてどこにいくの)
「んだっぺね😍💓💕 」
男達ばかりの黒山の人だかりが出来ていた。
男達を釘付けにしたという事は、ハッキリ見えていたという事だ。
★☆
次はエリック博士だが、エリック博士は普通の人間となんら変わらないので、東京の一番人の集まる場所を白昼堂々と歩いて見た。
極々普通の老人なので誰が気にする訳ではない。
これでは埒が明かない。
そこで人混みの中同じぶつかるのならやっぱり、可愛い娘にぶつかりたい。こうして若くてピチピチの可愛い高校生の女の子にぶつかった。それが、ついつい思っ切りぶつかってしまい博士は倒れてしまった。するとその女の子が、優しく手を取って起こしてくれた。
「大丈夫ですか?」
博士も人間には姿が見えている事が判明した。
★☆
次は「ドラキュラ伯爵」だが、実はドラキュラは、鏡に映らないという事だが、どうも……普通の人間の目には見えないらしい。
そこで「ドラキュラ伯爵」は実際に実験をしてみた。そこで、今度こそ「アキハラホールディングス」の店舗に行ってみた。
そこは東京にある渋谷店。閉店間際だったにも拘らず人がまばらにいた。これだけ特徴的な「ドラキュラ伯爵」なのに誰も気付いていない様子。
そこで店員さんに声を掛けてみた。
「あの……テーブルを探しているのですが、どこにありますか?」
だが、全く気付く様子が無い。声さえも聞こえているのか疑問だ。だが、店員さんはきょろっきょろ。という事は声だけは聞こえている様子。
「結局ドラキュラ伯爵」だけが人間から姿が見えないという事が分かった。
こうして…次の日からドラキュラ伯爵が別荘で犯人に繋がる何かを見つけて、あわよくば犯人のアジトになって居る可能性もあるかも知れないので、そこで見張る事になった。
★☆
あっ!でも……おマル様も一応調べておく必要があるのでは?
蘭舞留と桜子は浮世離れしているので、白昼堂々の猫との散歩はいかがなものか?
そこで白羽の矢が立ったのが一番庶民的なエリック博士だ。おマル様にハーネスを付けて一緒に商店街を散歩してみた。
すると通りすがりの人々が気味悪そうに通り過ぎる。
一体どういう事なのか?
その時親切なおばあさんがエリック博士に話しかけて来た。
「あの……紐……ハーネスがふらふら宙を舞っています?紐が勝手に動いています」 という事はおマル様も人間からは見えていないとい事なのだ。考えても見ればおマル様は猫神様人間に見える訳がない。
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