エロエロスナイパー

丸子稔

第1話 暴発には気を付けろ

 狙撃手の須藤には三分以内にやらなければならないことがあった。

 それは強盗殺人犯を射殺すること。

 

 銀行強盗を企てた犯人は二人の行員を殺害したうえ、現在数人の行員を人質にして立てこもっており、更に17時までに逃走用のヘリコプターを用意するよう要求していた。


 警察は犯人の要求通り、ヘリコプターを手配していたが、エンジントラブルがあったため、17時までに間に合うかどうか微妙な状況だという。


 犯人は17時までにヘリコプターを用意できなかった場合は人質を殺すと言っており、既に二人の行員を殺害していることから、それが決してハッタリではないことが窺える。


 警察はギリギリまで様子を見ていたが、17時まであと三分となったところで、現場から数百メートル離れたビルの屋上に待機していた須藤に、犯人の射殺命令が下ったのだ。


「須藤、頼んだぞ」


「はい」


 菅内一の射撃の名手といわれている須藤は、銃を持ち犯人に向かって狙いを定めた。


(犯人のやつ、人質の女性に銃口を向けてやがる。これは早く始末しないと……それにしても、あの女性美人だな。しかも巨乳だし……あっ! 犯人の野郎、事もあろうに、乳を揉みだしやがった。くそう、あんな豊満な乳を揉めるなんて羨ましすぎる。俺なんて、ここ二週間、彼女とご無沙汰だというのに……あっ! やばい。あんなもの見せられたもんだから、アソコが反応してきた)


 須藤はいったん銃を下ろし、心を落ち着かせようと、ストレッチをし始めた。


「おい、何やってるんだ。もう時間がないんだぞ」


「なあに、心配いりませんよ。これくらいの距離なら、目を瞑ってても仕留められますから」


 須藤は余裕の表情を見せ、再び銃を構えた。 


(あっ! 犯人の野郎、とうとう乳を吸い始めやがった。しかも女性は嫌がるどころか、恍惚な表情を浮かべてるし……あっ! やばい。またアソコが反応してきた。しかも、今度はさっきと比べ物にならないほど激しいものだ。ああ、もう我慢できない!)


『ドビュッ!』


 その瞬間、須藤の銃……ではなく、アソコが暴発した。


  了

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エロエロスナイパー 丸子稔 @kyuukomu

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