第1話 初めての世界

「うぅ・・・ぅぅ、。、、」

「っ….はぁ、、、はぁ、、、、、あぁ」


「  ン,,,」


「うっ・・・あぁ、、、」


ユサユサ…

「ねぇねぇ、アダン!!」


「・・・はっ!」


「アダン・・・大丈夫、、?」


「あっ・・・ヴェータ・・・うん、だ大丈夫、、」


「そっ。。あんなアダン初めて見たから、、少し心配・・」


「えっ・・・うん、、」


タッタッタ…


「アダン!どうしたのアダン。。?」


「ユマ、、あのね、すごいね、、怖い・・・夢??」


「えっ・・・夢見たの!??

「・・・・(・・そんな事も・・・)」

「そっそうかぁ・・・悪夢見ちゃったのね、、怖かったね・・・」

「どんな悪夢だったの?」


「えっと・・・あれ・・・?」


「うふふ、夢ってそんなものよ」

「もしかしたら、悪夢じゃなくて吉夢だったのかもよ?笑」


「キチム??」


「そっ吉夢!」


「キチムってなぁに?」


「悪夢の逆の意味ね」

「だから幸運とかあなたにとって大切で良い事が起きるのかもってこと〜」


「こ、、怖かったもん!」

「だってね、だってね・・・なんだっけ?」


「うふふ笑」

「アダン、ヴェータもこっちおいで」


「ううん・・・」

「はーい」


スタスタスタ…


「はい2人ともっギュー///」

「夢は夢だからね!だから大丈夫大丈夫〜」

「安心して平気よ〜よしよし」


「う、うん!」

「えへへ///」


(こんなこと私がするなんて・・・あっ・・・そういえば、私も昔…)


「・・・そうだ!アダン、ヴェータ!」

「今日は特別に3人でお出かけしようっか!!」


「!!!!!」

「えっいいの〜!!」


「うん!」


「ユマ、ずっとお家の中か横にある遊び場しか行っちゃダメってお約束だったのに」


「2人ともずっとお約束守っていたから、今日だけは特別にね!」


「やった〜!!ヴェータ!すぐに支度しよぜ!」

「うん!」


タッタッタ…



そう会話する3人は今の家で3年目の今日を過ごしていた。

活発で負けづ嫌いの男の子アダン。

内気で引っ込み思案な女の子ヴェータ。

そんな2人を育てるのは、元天才変態科学者だったユマ。


色々あって3人は同じ家で暮らしていた。



「ユマ!ユマ!支度できた!!!」


「うふふ(笑)早いわね〜アダンなんかさっきまで気持ち落ち込んでいたのに」


「え〜そうだっけ〜??」


「ほんと調子がいいんだから(笑)」

「ヴェータも支度大丈夫かな?」


「私も大丈夫〜!」


「うん!したらお出かけしましょうか!!」


「うん!」

「はい!」


「ねぇねぇユマ〜?どこに連れてってくれるの〜?」


「それはねー…私のお母さんの所よ」


「ユマのお母さん??」


「そっ!あなた達のお母さんは私だし、それと同じように私にもお母さんがいるからね」


「へ〜〜!!!」


「ユマのお母さんってどんな人なの〜?」


「ん〜…とっても優しくてね、私たち子供のことだけを一番で育ててくれた人だったかな」


「そうなんだ〜」


「会ってみればきっと感じると思うかな!もう数年も会ってなかったけどね」

「さて、準備も出来たし行きましょうか!!」


「うん!」

「はい!」


スタスタスタ…


家中に響わたるほどの大きな返事をした2人はユマと一緒に玄関に向かった。


玄関に着き、外用の靴に履き替えると少し神妙なヴェータ。


「ヴェータ??どうしたの?」


「あっうん、、、少し怖いなって」


「怖い??」


「だってお家と遊び場以外行ったことも見た事もないから・・・」


「・・・そうね。でも私がいるから大丈夫よ」

「ずっとお手手繋いでいようね」


「うん・・・」


「ヴェータだせーなぁ〜(笑)」


「こらアダン、そんなこと言わないの!」

「ほらアダンもお手手!」


「え〜いいよ〜!!そんなことより早く早く!!!」


「だ〜め!あぶないから!ほら」


スッ…ぎゅ


「ちぇ〜っ・・」


「うふふ(笑)じゃあ行きますよ〜」


ガチャ…



流行る気持ちを抑えきれないアダンに、不安だけどユマがいるなら安心を感じるヴェータ。

この家に来て3年、2人は初めて外の世界へ踏み出した。


しかし、この時この後に起こる、不可思議なあの事件を目の当たりにするなんて思いもしなかった。


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ここまでお読みくださいまして誠にありがとうございます。

いかがでしたでしょうか?

楽しんで最後までお読みいただけていたらとても嬉しいです!

不定期にはなりますが、次の更新までお待ちくださいませ!!

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