最終回
カズマさんお元気ですか?マネッティアです。
カズマさんがいなくなってから随分と経ちましたがこちらは変わらずみんな元気です。今日はカズマさんへ近況報告をする為に手紙を書きました。
あれからボルガンさんはチャンピオンとして堂々と試合をしてくれました。ボルガンさんがあまりに強すぎたのでまともに戦えたのはバンカーさんだけでしたが。
そんなバンカーさんは四回目のタイトル挑戦で遂にボルガンさんに勝ち、チャンピオンベルトを手にしました。バンカーさんは柄にもなく泣いてましたよ。観客のために戦っていたバンカーさんですが、やっぱりチャンピオンになれた事は嬉しかったみたいです。
ボルガンさんはチャンピオンから陥落するとカズマさんとの約束は果たしたと言ってまた旅に出ました。最後まで素晴らしいチャンピオンでした。
それからはバンカーさんがチャンピオンとしてカナードさん、ノーゼンさんとタイトル戦を繰り広げました。白熱した三つ巴の戦いで、この三人の中でチャンピオンが度々移り変わって行きました。
そんな中でなんと一度だけストロンガーさんもチャンピオンになったんです。試合の中で多少怪しいところはありましたけど。
それと新たにクルーザー級のチャンピオンベルトが作られました。階級分けが出来たおかげで更に闘技場では白熱した試合が繰り広げられています。
そしてクルーザー級の初代チャンピオンはなんとエルロンさんです。今はヘルウォーリアーズとしてみんなでチャンピオンベルトを死守しています。エルロンさんのヒールも板についてきました。勿論グルニエさんもマネージャーとして忙しい毎日を送ってます。
みんなそれぞれ活躍しています。だからいつでも帰ってきてください。カズマさんが帰って来ても失望させる様な事はありません。
それとこの手紙は魔法を使って送っています。知らない世界に転送する魔法らしいですが、本当に届いているのか不安です。何せ確かめる術がないので。
これからも手紙を送り続けます。この手紙が届いていることを信じて。
マネッティアより
「お?ファンレターか?カズマ?それも外国からか?」
会場の控え室で日本人レスラーが声を掛けてきた。
手紙を見ていたカズマは笑顔で答えた。
「ああ、ずっと遠い所からな……」
異世界プロレス なぐりあえ @79riae
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます