陰キャ系Vチューバー始めてみた！

第13話

月「これが…俺達の現実だ」

S「私達は、ただ、ただお金を集めるために始めた。必死になった。」

Y「楽しむためじゃない。これしか、なかった。だから始めた。」

月「クラスの人が言ってた？馬鹿馬鹿しい……」

火「……」

|:…

|:うそだろ

月「楽しそう？これらは全部、」

――演技なんだよ！

俺には感情なんて存在しない。

|:嘘だと言ってほしい

|:そんな……

|:だから、月陰の傷は…

|:知らなかった

|:どうなってるんだよ

|:忘れないために……逃れないために付けた

火「勘の良いやつは嫌いじゃないぜ」

|:なるほど

Y「こんな私達だけど…まだ応援してくれる？」

|:うん

|:もちろん

|:応援しないわけがない！

月「同情はいらない。」

S「今は、楽しんでほしい気持ちが大きいからね。」

Y「口外禁止だよ！」

火「それじゃあ、雑談再開するぞー。」

|:イエ～イ！

|:ヽ(｀▽´)/ﾜｰｲ

|:ヽ(=´▽`=)ﾉﾜｰｲ

|:(∩´∀｀)∩ﾜｰｲ

月「顔文字多い!?」

Y「個性的だね。」

月「どれくらいの種類があるんだっけ？」

S「数え切れないに決まってるでしょ〜」

|:それな

|:(⁠*⁠´⁠ω⁠｀⁠*⁠)

|:ﾊﾟｧ✧⁠◝⁠(⁠⁰⁠▿⁠⁰⁠)⁠◜⁠✧

|:ﾐ(ﾉ_ _)ﾉ=3 ﾄﾞﾃｯ!

|:((^ᵕ^))[圧]

|:(･д･)ﾁｯ

|:(´・∀・｀)ﾍｯ

|:顔文字の嵐

|:(╭☞•́⍛•̀)╭☞それな

月「顔文字の嵐」

Y「多いね」

S「ストップストップ。流石に多すぎるって。」

|:まだまだあるよ〜(￣ー￣)ﾆﾔﾘ

|:┐(´д｀)┌ﾔﾚﾔﾚ

月「おーい？」

火「質問募集中」

S「しれっと」

月「そう言えば、火の龍と書いてサラマンダーっておかしくない？」

火「何がだ？」

月「サラマンダーって、火のトカゲだった気がする」

火「……ちょっと待って調べる」

|:あー

|:火龍乙

|:確かに

|:月陰の言ってることは正しい

火「うわ、マジだ。…まぁ、個性的だからいいだろ！」

月「良いんだ。」

S「もしかしてﾊﾞ」

Y「それ以上は言わない。」

月「それじゃあ次の質問ー」

・・・

それから、色々なことを話し、楽しい時間を過ごした。そして、配信も終了時間に迫ってきていた――。

月「えっと、今の時間は、」

火「9時55分くらいか？」

S「もうそろそろ終わりますか。」

月「んじゃあ終わるか。」

Y「終わろ〜。」

月「それじゃ、今日も来てくれてありがとう。楽しんでくれたかな？」

|:もちろん

|:もちのろん

|:もう終わりかぁ(⁠ ⁠≧⁠Д⁠≦⁠)

火「それじゃあ、皆お疲れ様！」

月「おつかげ」

Y「おつゆなー」

S「おつさらー」

月「配信終了、ポチッとな。」

沙「……疲れた。翠人、ひざまくら。」

翠「はいはい。」

配信が終了し、オフに切り替える。

輝「もう付き合ってる距離感なんだよなぁ」

花「うん」

翠「輝将と花梨の価値観がバグってるだけじゃ……」

輝,花「そんなわけない。」

沙「…わかんない」

翠「…まぁ、ただの友達とはこんなことしないけど」

花「ならいいか」

輝「いや、でも付き合ってないんだろ？」

沙「うん」

輝「もう付き合っちゃえよ……」

花「…良く言った」

輝「花梨はどこ目線だよ」

翠「なんていうか…」

沙「ずっと…このままがいい…」

翠「そういうわけだから。」

輝「…もう…お手上げだよ…」

俺達は、ずっとこのままがいい。ただ、それだけなんだ。

もう…失いたくない。ただ、それだけなんだ。

・・・

寝る準備を済ませる。今日は沙紀ちゃんも泊まっていくらしい。

花「それじゃあ、寝ますか」

輝「あれ、沙紀は花梨の部屋じゃ」

沙「翠人と一緒が良い」

翠「輝将は花梨と一緒に寝ろー」

花「え、ちょっと待ってお兄、」

ﾊﾞﾀﾝと扉が閉まった。

お兄……さすがにこれは…

花「…どうしようか」

輝「変なことはしねーぞ。」

花「そこら辺は信用してるからいいんだよ。でもさぁ、」

輝「うん」

花「さすがにね、男と一緒に寝るのは抵抗が」

輝「だよな。全く、翠人はどんな思考をしてるのやら。」

花「一途なんだよ」

輝「そうか」

お兄はずっと、ずっと沙耶ちゃんのことが好きで、好きで、大好きだけど……恋人にはならない。

お兄……壊れたまま…

もういいや

花「輝将、寝よ」

輝「良いのか？」

花「良いよ。輝将なら」

輝「信用されてるなら良いや。」

花「おやすみ。お兄。」