第5話

ライブ配信が再開された。

「ありがとうございます。理由わけも話してないのに」

『大丈夫さ。』

部屋に入る前に注意喚起をしておこう。

「視聴者の皆さん、そして、火龍サラマンダーさん。今から言うことは絶対に他言無用でお願いします。現実リアルでも言ったら駄目です。」

『みんな了解って言ってくれてるよ。』

「ありがとうございます。それじゃあ、まずは部屋に入りますね。」

『…え?』

「僕は、0です。プレイヤー0。火龍さんが目標としているプレイヤーなんですよ。」

『ちょっと待って、嘘だよね?』

「嘘じゃありません。」

『じゃあ、俺と闘って。剣士で。』

「もちろん。」

|:え?

|:プレイヤー0…

|:月陰が、0…

|:困惑

スタートと同時に、火龍さんは動き出した。そう来ると思っていたため、スピード型にしてある。攻撃が来る直前に躱し、アタック型にし、吹き飛ばしのコマンドを打ち、攻撃をする。

『…君を信じるよ。』

「そうですか。」

|:早い…

|:マジか…

スピード型にし、一気に近づく。近づいたが、一旦後ろに下がる。

『避けられた!』

ディフェンス型にし、剣の耐性を上げ、攻撃に備える。

攻撃を受け流す。少しだが、ダメージは入るけれど、下手に避けたら悪手だ。そして、カウンターのコマンドを打ち、わざとダメージを喰らい、攻撃する。そしてスピード型にし距離を詰め、詰め切る前にアタック型に切り替える。剣の強化をし、トドメの一撃を入れる。

「僕の勝ちです。」

『はあ…コマンド打つの早すぎない?』

「さぁ?」

|:ヤバい。

|:タイピング音聞こえた

|:速度が尋常じゃない

|:ほんとに人間?

「人間です!………じゃあ、終わりますか?」

『ああ…燃え尽きた…』

「本当に他言しないで下さいね。」

『それじゃあ、バイバイ』

「おつかげー」

|:燃え尽きた

|:おつかげ

|:バイバイ

Sara|:楽しかった

Yuna|:凄かった


配信が終了した。良かった。ネットには出回って無いようだ。

通知が鳴る。火龍さんからだ。

『配信以外でも闘って下さい。勝てるようになりたいです。』

『1週間に1度くらいなら大丈夫です。』

『ありがとうございます。』

火龍さんも強いから、いい練習になる。

もう一度通知が鳴る。Yunaさんだ。

『コラボしよー。事務所許可取ったからー!』

……マジか。まぁいいか。

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