断章「プシュケの日記」

■ミネルウェン 六日目

 

 昨夜、やっと診療所を出られたぜ! お医者さん、ニケ、ディカイオ、あとついでにアレスの助けのおかげで、全快全開絶好調~!

 

 ……でもさ、身体が元気になるとさ、それを見計らったかのように悲しみがどっと押し寄せてくるんだよね。旅団のみんなの死がさ、実感となって心に追いついてくるっていうか……。シャリテ……。シャリテがいなかったら、あたしたちの国を作る夢はどうなっちまうんだよ。

 

 ……って、くよくよし過ぎ! あたしに湿っぽいのは似合わねぇ! 旅団が全滅したとは限らないし! いつかまた旅団のみんなと一緒に旅ができる日が来るかもしれないし!

 

 シャリテだって生きてるかも。ううん、必ず生きてる! シャリテの強さは、いやというほど知ってるもん! きっと、シャリテに頭を撫でてもらえる日が、またやってくる。その日まで、笑い続けろあたし!

 

 でも笑ってるだけじゃダメだ。ちゃんとミネルウェンについて勉強して、シャリテの理想の国作りの助けにならないと!

 

 やる気が湧いてきたー! なんか気分よくなってきたし、お寝坊アレスの耳にふーって息かけてゾワゾワーってさせてやろー!

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