第13話 スキルレベルをUP UP
俺たちはギルドにいた。なぜかというと、
「冒険者の皆さん、集まってくれてありがとうございます。これよりギルドマスターより説明が行われますのでしっかりとお聞きください」
サリアが台に乗り、話し始める。
「やぁ、冒険者諸君! 今回君たちに集まってもらったのは他でもない近々起こるダンジョンの活性化に対抗するための打ち合わせをするためだ。今回の活性化は今まで以上に困難になる可能性が高い。すでにAランクの魔物が森で見つかっている」
「Aランクだって……」
「これはヤベェな」
「鎮まれ!」
一瞬で辺りが静かになった。ギルマスは伊達じゃないな。
「確かに強敵揃いで怯んでしまうのも無理はない。だが今回はギルフォードを始めとするBランク冒険者3人や私、そしてAランク冒険者がもう一名参加してくれることとなった。これだけの戦力がいれば十分だろう」
「なんかいける気がしてきたぞ」
「楽勝じゃないか」
「ギルマスの他にAランク冒険者っていたのか?」
『すごいな。一瞬にして空気を変えたぞ』
「サリアさんの雰囲気がいつもと違うの」
『ていうか、みんなシロナがAランクってことに気づいてないのか。サリアがいい感じに隠してくれたみたいだな』
「では作戦内容をギルドマスターに代わり発表させてもらいます」
いつもの受付嬢さんが地図を持ってきて、壁に貼った。
「ここがダンジョン区域"偉大なツノの平原"です。この中心にダンジョンがあります。みなさんにはそれぞれ、街の方向を守護するアルファ隊、ダンジョンの西側から攻めるベータ隊、東側から攻めるシータ隊に分けられます。分配についてはこちらが決めております。そして、ダンジョンが活性化されるのは、1週間後だと思われます。ポーションなどの類はこちらで用意させてもらいますが、そのほかに必要なものがありましたら決行までに準備しておいてください」
「ということだ。質問はあるか?」
「報酬や倒した素材についてはどうなるんだ?」
「報酬に関しては倒した魔物のランク・数によって決めさせてもらう。素材に関しては、ダンジョンと同じで最後に倒した者が所有権を得る。ということだ。他に何かあるか? ないみたいだな。いいか決行は1週間後だ。くれぐれも忘れるなよ。では解散」
『じゃあ俺たちも帰るか』
「うん」
「ちょっといいかな」
サリアに引き止められた。
「シロナちゃんにはベータ隊に入ってもらうわ。多分あなたがベータ隊の中で一番強いと思う。だから目立たない様に気をつけた方がいいかも」
「ご忠告ありがとうなの。でも、その時はその時なの。一番優先するべきは魔物の退治なの。何がなんでもやってやるの!」
「あら頼もしいわね。終わったら約束通りお茶でもしましょう。絶対に生きて帰ってくるのよ」
「サリアもなの」
***
「マスター。きっと活性化の時は今まで以上にやばいと思うの」
『そうだよな。シームルグだってとっておきを使ってなきゃやばかったもんな。ああいうのがたくさんいたら、魔力が足りないぜ』
「そこで私考えたの。スキルのレベルを上げればいいと思うなの」
『でもスキルレベルが高くなると、スキルレベルが上がりにくくなるから時間もかかるぞ』
「チッチッチ。マスター忘れてるなの。自己進化のことを」
『ハッ! シロナさん天才なんじゃなかろうか?』
「えっへんなの!」
そう長らく存在を忘れていた自己進化のもう一つの機能。収納したコアを使用することでスキルのレベルアップや新たなスキルに進化させることができる。
後でやろうと思ってたらいつの間にか忘れてることってあるよね。
『上げたいスキルあるか?』
「う〜ん。まず剣術スキルなの」
『一番使うスキルだもんな』
自己進化に意識を向ける。すると、俺の持っているスキルの一覧が出てきた。レベルアップと念じてみる。
おぉ、ちゃんと上がったぞ。とりあえず、レベルマックスまで上げてみた。剣術が剣聖術というスキルに変わった。
それにしても、結構コア数使ったな。25も減った。
『シロナ。スキルが進化して剣聖術になったぞ』
「早く試してみたいの!!」
『まぁ待て待て。他のスキルも一気に上げておこう。次は体術と魔力系スキルを上げとくか』
体術は戦闘でも地味に使うスキルだ。受け身を取ったりして衝撃を減らしたり、なかなか便利なスキルだ。
あれ? 体術スキルはレベルマックスになっても進化しないな。全部のスキルが進化するわけじゃないのか。
お次は魔力系スキルだ。普段から魔力を使って生活している俺からしたらもうなくてはならない存在。前世で言うとスマホ的な立ち位置だ。
魔力変換効率上昇 魔力自動回復 魔力操作 を全て上げると、三つの魔力系スキルがくっつき、"魔法師"というスキルになった。能力はおかげで保有魔力量も増えたし能力も3つのスキルの完全上位互換って感じだな。
そんな感じで話し合いながらスキルを上げていった結果こうなった。
名称:マスター
装備者:シロナ
種族:スピリット・アーティファクト
攻撃力:???? (最大攻撃力)
魔力:8390
耐久力:1800
称号:オーク・スレイヤー 一級建築士 鑑定者 解体王 魔術を極めし者 剣聖
規定スキル:形状変化Lv.4 解析Lv.4 収納 再現 自動修復 自己進化〈コア数:50〉
装備者ステータス上昇(大)装備者自動回復(大)装備者スキル共有 念話 アカシックレコード干渉権限Lv.3
装備スキル(25):念力Lv.Max 氷塊魔術Lv.9 火炎魔術Lv.5 激流魔術Lv.2 治癒魔術Lv.1 清浄魔術Lv.2 眷属召喚Lv.Max 剣聖術Lv.8 体術Lv.Max 格闘術Lv.2 回避率上昇Lv.Max 脚力上昇Lv.Max 体強化Lv.1 分割思考Lv.Max ホークアイLv.6 危機察知Lv.7 瞬間再生Lv.Max 物理攻撃態勢Lv.7 気配操作Lv.4 結界構築Lv.6 空中跳躍Lv.Max 状態異常耐性Lv.3 精神異常耐性Lv.1 全属性耐性Lv.1 五感強化Lv.1
(レベル表記なし)
戦闘スキル:盾術 棒術 弓術 戦鎚術 斧術 聖棒術
魔術系スキル:風魔術 土魔術
その他のスキル:建築 料理 採集 魔力吸収 解体
いつも使ってるスキルを基本的にはレベルアップさせた。まぁ色々統合されて分かりやすくなった。常時スキルがレベルアップされたことによって統合されたのと、装備スキルにわざわざ入れた。なぜなら、常時スキルは装備しなくても確かに効果が発動する。ただし、シロナとのスキル共有ができない。なので装備したのだ。だって俺アーティファクトだし五感強化とか脚力上昇とか持ってても、使えなくて悲しいだけだ。
他に特筆すべき点といったら氷魔術をレベルアップさせて氷解魔術に進化させたことだろう。
なぜ今まで使ってこなかった氷魔術をレベルアップさせたのか、そんなの理由は一つ。
シロナが気に入ったからだ! それだけで理由は事足りるのさ。それに白狐族のシロナと相性もいいし、見栄えがいい。
だって、想像してみてくれ。純白の髪、白く透き通った肌、そして水晶のような目のケモ耳超絶美少女があたりに吹雪を撒き散らしながら歩いてる絵を……めっちゃいい!
他には回復系や身体強化系のスキル、分割思考と眷属召喚、耐性系スキルをコア数50を残して上げまくった。
残りの50は急に必要になった時用に残しておく。
分割思考と眷属召喚はなんであげたのか? それはとっておきだ。
「マスター! 早く戦いたいなの!!」
『そんな
「いいから行くなの!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます