おじちゃんと私(七)
私の絶望的観測は的中し、それからしばらくの間、私の綽名はアメザリとなった。
それをおじちゃんに話したところ、長々と次のようなことを言った。
まあ、実際、ザリガニの姪だからねえ、まあ、出る杭は打たれると思って、諦めな、いやあ、自分の文才が怖い、でもさ、出る杭は打たれるって、変なことわざだよね、だって、さあ、出てる杭は普通、打つでしょうよ、危ないもの、橋の杭が出てたら、普通、打つよね、だって、やっぱりとうぜん危ないもの、同じ意味合いのある、高木は風に倒るはわかるけどさ、出る杭は打たれるはおかしなことわざだよ、イチカもそう思うだろう。
このちょーこーぜつに私は切れてしまい、黙って部屋を出て、三日間、おじちゃんのところへ行かなかった。
すると、バアバから電話がかかってきた。
「タカルも反省しているから、遊んでやってよ。私も仕事が忙しいから、あんまり相手にしてやれないの。何だか、あの子、元気がないように見えるし。ねえ、もう、許してあげなよ」
私もほんのちょっとだけさみしかったので、おじちゃんの部屋へ行ってあげることにした。
すると、おじちゃんは、よう、イチカ、ぼっち・ざ・ろっく!の最終話が聴きたいんだよ、おまえ、プライムビデオ入っているだろ、頼むよと、いつもの暢気な声で言うのだった。
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