第46話 速報翌日

 速報の後、俺はネットの反応を確認してみた。


『ルカっち、すごいな。圏外かと思ったらKIP最上位かよ。これは予想外』

『今回、ルカっち陣営が本気なのが伝わってきてたもんな』

『桃ちゃん、どうした? 順位低すぎだろ』

『二期生、順位高いな』

『でも二期生よりルカっちの順位が高いのはなんか嬉しい。ルカっち頑張れ!』


 糸島ルカへの賞賛の声と、後藤桃を心配する声が多い。

 だが、俺たちの陣営は速報で全て票を使い果たしている。最終結果で大幅に落ちることは避けられないだろう。

 これに対し、二期生や後藤桃陣営がどれだけ票を残しているのかは読めない。


 翌日、学校に着くと、すぐに吉川に聞いてみた。


「ルカっち、何か言ってたか?」


 春島さんは忙しくてしばらく登校できないらしいので、吉川に反応を聴くしかない。


「うん、信じられない!って。みんなに感謝してるってよ」


「そうか、良かった。でも、まだ途中だけどな。これからが本番だ」


「そうだね」


「それに、俺たちの目標は後藤桃に勝つことじゃない。ランクインだ」


「うん。でも、それによってセンターを取り戻すことが大事でしょ」


「そうだ。そのためには二期生を上回らないと」


「だね。絶対上に行かないと」


 糸島ルカがランクインし、二期生は圏外ならセンターは奪回できる。そう考えてきたが、二期生は圏外どころか結構上位に入ってきている。もし、島田美玲が糸島ルカより上位なら、センターは変わらないだろう。


「問題は、ここからどれだけ票が集まるかだな」


 そこにダースさんから連絡が入った。


 ダース『すごい勢いで投票依頼が来ているぞ。ルカっち陣営を応援したいって』


 俺たちは全票使い果たしたが、これでまた投票できる。できるだけ速報から落とさないようにしないと!



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