NTRTA(ネトラレタイムアタック)④娘の自分語りは母と違いRTAの様に短い…と思う
私は散華、根多散華…4人兄弟の3番目、上の2人は双子だから次女になるのかな?
心配性で優しい父と、凄く強いが頭がアヘ顔な母。
優しくて強い兄と頭が良いけど外道の姉、この2人は双子だ。
そしてその下に私と、身体がデカいけど気の弱い妹の6人家族。
私は子供の時から気性はお父さんに、知能はお母さんに似てると言われてきた。
親族はお母さんに似てるという時だけ悲しいというか、哀れみの目で見てくるのが嫌だった。
自分でも治さなければと思う所がある。
昔からカッとなるとついつい手が出てしまう。
でも、悪いと思った事は無かった。
だって、悪い事をしてる人しか手を出さないからだ。
嘘、裏切り、虐め、差別や偏見…世の中の悪い事が許せない…アニメや漫画でも言ってた。
そう、『正義は勝つ』って。だから勝たなければいけない。
勝つ為には先手必勝、勝てば悲しい顔が笑顔になる。だから先手必勝、必ず勝つ。
父さんや兄ちゃんには勝てなかったが、勝てるように頑張った。ただひたすら繰り返す。
―先手必勝 必ず勝つ!―
―先手必勝 正義は勝つ!―
中学生になったある時、父さんに組手で勝った。
お父さんは言った。
『いやぁ寄る年波には勝てんな、油断した。母さんとは強さの種類が違うけど、それもまた1つのやり方だもんな…強くなったな、散華』
私は試合開始前に、父さんが母さんの言葉に反応しようと後ろを振り向いた時に、頭を思いっきり蹴ったのだ。そう!先手必勝、必ず勝つ。
父さんは気絶して数秒で起き上がったが負けを認めた。
思春期でイライラしてたのもあったけど、先手必勝、正義は勝つ。それを体現できたと思った。
兄さんは『散華、それは違…』と言ってる最中に母さんが消えた…と思ったら私の身体が回転しながら吹っ飛んでた。
一瞬何がおきたか分からなかったが、母さんらしき憤怒した何かが宙を飛んでる私に追い付いて、まるで腕や足が沢山あるように六発の拳と四発の蹴りが同時に放たれた。
全て避けれられる筈もなく横に飛んでいた私は凄い勢いで地面に叩きつけられた。
その母さんらしき化け物は増えた手足全部使い、床に固定して私に追い打ちを続けた、父さんが止めるまで…
『カッとなってやった、反省はしていない。後、手足は増えてない。これは教育、オレの旦那を殴るなと言う教育』
身体中の骨が折れ、顔や身体がパンパンになった私に対しての母さんの一言。
私は頭を上段蹴りしたのだが『殴るな』と言われた辺りを含めて、とにかく納得がいかない。
『確かに、まぁ常在戦場とは言え、試合で不意打ちは俺もどうかと思うぞ。だけどさ、分かったかな?強さとは何か…』
試合とはいえ、戦い…先手必勝ではないの?
口がズタズタで喋れない私に代わり母が言った。
『誰が悪いか?ヒロは誰の旦那だ?後ろの正面、オレだ。つまりそういう事だ。何だヒロ、その顔…オレ専用の拷問官顔はよせ』
私の思っている事と全然違う事を母さんが言った。
額に血管を浮かせプルプルしながら父さんは言った。
『き、きっとさ、人は、誰かの為に…あい、愛する人の為に…つ、強くなれる『ズルいヒロ、それはオレが言おうと思った台詞だ、オレが卵からずっと温めていた台詞なのにヒロが雛にした、托卵だぞ!?うお!?へぁ♥』
急にお母さんが訳の分からない事を言ったので父さんが母さんの首を締めて、母さんがアヘ顔になった。
いつもそう、父さんの方が強いと思っていた。
周りは母さんの方が強いと言うけれど、家では父さんの方が強いのだ。
その時、カカシみたいになっていた兄さんが口を開いた。
『お前はもしかしたらその歳で母さん以外は誰にでも勝てるかも知れないな。まだ違う、と言ってもいつかはそうなるだろう。だから何だって言うんだ?良いか散華、武とは力ではなく心『それもオレが言おうとした台詞だ、俺の温めた卵を旦那が托卵、息子がNTR、これは所謂【間男大家族】じゃグアァッ!?』
首絞めから逃げた母さんがまた何か言ったから話が中断してお父さんがお母さんを連れて行った。
兄さんに心がどうしたと言われてたがフラレた勢いで隣のお姉さんを押し倒したお前に言われたくないと思いつつ
結局何だったんだろうか…いや、何かある。
先手必勝、必ず勝つ、そして正義が勝つ。
それに代わる何かがきっと…
高校に入る…中学までの武の道を極めんと暴力的な自分を捨てようと思った。先ずは逆の道を行ってみる。
中学の時は威嚇し続けていたから友達もろくにいなかったが、逆に友達を作ろうと思った。
根多の名前は地元では割と有名だった、主に悪い人達に…親戚がヤクザで父さんの会社は元ヤクザの事務所の居抜き、母さんはの奇行等、その他諸々。
まぁ何でも良いやと思ってたら何かクラスでも偉そうな、柄の悪いグループにいた。
これはいけないと思い女の子らしい口調を意識し、世間を観察した。
全てを逆に、そこに答えがあると思った。
すると一学期から不思議なものを見た。
1人の女が2人の男と付き合っていた。
夫婦というのは、日本では1人の筈だ。
2人はおかしい…と思う。そいつ等は幼馴染らしい。考えてみるが、私に幼馴染はいない。
もしかしたら、幼馴染とはそういうものかも知れない。
兄さんや姉さんは父さんの昔馴染の子供と同年代なので仲が良いが、私とはちょっと年が離れていた。
だからこの不思議な幼馴染に混ざる事にした。
この無太郎という男、自分の愛している彼女が、誰がどう見ても、幼馴染の男にエロい事されているのにヘラヘラしている?
自称幼馴染専門家と言う母さんに聞くと『そういう性癖?もしくは…それがNTR耐久トレーニングという悪夢だ、お父さんがそれをしたせいで私は発狂しかけた』と言う。
お父さんが俺はそんな事してないと思うし、母さんが頭がおかしくなったのはその時からではないか?と遠くを見ながら言った。
NTR耐久トレーニング…つまり心を鍛えるという…心が鍛わってない兄さんが言っていた。心を鍛えろと。
つまりこの無太郎と言う男に、私が強くなる道が繋がっている…と。
しかしまさか私が…ミイラ取りがミイラになるとはその時露とも思っていなかった。
無太郎は良く弁当をくれた。私がすぐ忘れるからだ。
更に言えば前日に五百円くれるが夕飯代だと思い食うからだ。母さんが夕飯担当だと米と漬物だけだから勘違い、成長期にご飯のみは無理。
それに無太郎は宿題を教えてくれた。武術ばかりしていた私は勉強が駄目だ。
まぁこの高校自体、頭は良くないのだが、無太郎はその中では出来る方だった。
各世も悪いやつでは無い。だが如何せん、友達の言う事をすぐ鵜呑み、違うと思っても同意、流されやすいとは思った。
後、言い訳が多い。それを無太郎が何でも許すもんだから調子にのっている部分もあると思う。
無太郎は何でこんな事をしているんだろう?
先手必勝で言えば、例えば各世をぶん殴って縁を切り、他の女に行けば良い。必ず勝つ。
無太郎は、実は女子に人気なのだが、思ったより他人に冷たい。
私には優しいが、心から真っ直ぐ喋りかけないとスパっと関係を断つ。
つまり牽制が効かない。つまりフェイントも効かない。
『それ、ソイツが脳まで鈍感なだけじゃないか?』
母さんが言った。
そうなのか?と思いながら、ずっと無太郎を見つめ、居ない時も無太郎の事を考えていた。
所作からあらゆる反応まで逃さず観察した……
ある時、無太郎に悪い噂が流れた。
実際ちょくちょく流れるが、今回は私と付き合っているという。それでも良いが、まぁ誤解だし。
こういう時…無太郎はまさに【無】の様な目をする。無の無太郎に先手必勝は効かないだろうな。
しかし私ぐらいになると、悪い噂には必ず勝つ!私は先手必勝、正義は勝つ!
『聞けぇッ!!無太郎は!別の女と付き合ってる!噂が聞こえたら殴る、コレで』
と、色々な端折りながらロッカーを持ち上げたら周りは黙った。
「凄い否定の仕方だな、流石散華だ、面白かったから弁当やろう」
私もフフンと鼻を鳴らしながらドヤ顔したが、正直心配だった。
噂の出元は無太郎の幼馴染の男、何とかヤ(良く覚えてない)だった。コイツもおかしい、影で無太郎を悪く言う。
私は聞いてもいないのに派手な女が教えてくれた。
私は純粋に無太郎に聞いてみる。
無太郎は話しやすいやつだし、私の思った事をそのまま伝える。
「無太郎さ、色んな奴に悪く言われたり嘘つかれてるよ?そんなんで良いの?」
「そうなの?それは嫌だなぁ…」
「嫌だなって…無太郎…私だったらぶん殴ってるけどさ、お前は…」
「んんん〜、でもそれを教えてくれるって事は、散華だけは味方でいてくれるんだろ、なら良いかな。アハハ、ありがとな、心配してくれて。」
ドンッ♥ドンッ♥ドンッ♥ドンッ♥…
んあ!?何だ?身体の中で響く太鼓みたいな音…この音は…心臓!?
その時の事を今でも覚えている。無太郎が笑ったんだ、私の目を見て。そして私も見返したら…
【無】の筈の無太郎の眼に私がしっかり写っていた。いつもの無…暗黒…深淵ではない、私だけを写した眼。
裸…心の中まで映している…眼の中の私は女の子、乙女だった。
家族から【短気無双】とか【暴力ウンコ】とか【カエルが頭で操縦してる馬鹿】とか散々な私。
「うあ!?♥むむ!?♥たぁ♥むぅ!?♥」
動かない、動けない、熱い、身体が、心が…
帰って母さんに聞いた、この気持ちは何なのか?
「娘よ、それは、柳の枝…いや、ボルチオの種だよ、ボルぐぁっ!?」
途中で父さんに奥の部屋に連れて行かれた所で照虎姉さんが口を挟んだ。
「それが恋!初恋!一目惚れ!散華、貴女は米が好きでしょう?それと一緒。無いと寂しくて切なくて苦しくて、死んじゃう!それが米。」
姉さんから米の説明をされた。
ちなみに私が無太郎に恋をした時から、ウチの家族は仲良くなった。
一時期は最高に出来る兄が狂って隣の知り合いのお姉さんを見つけては押し倒して服を破く行為を繰り返し困っていたからだ。
狂った恋愛より純愛、やっぱりそれが良いとは父の談。
それから…無太郎をストーカーした、その際に謎の間男のみたいなのが出てきたり各世が馬鹿みたいな事したり何とかヤが黒幕だったので車で轢いた様に偽装してボコボコにしたりしたがどうでも良い。
一番大事な事がある。
無太郎をストーカーしてたらな、無太郎が無太郎本体をコスッたんだよ。
私はドラッグをやるやつは馬鹿だと思う。だが、馬鹿に出来なくなった。
何故なら狂ったように無太郎と一緒に・・・
もう一度言おう、大事な事だから。
無太郎が無太郎を激しく扱いたんだよ、その時の無太郎息子が天井にいる私に向かって喋ったんだ。
『ペ◯ス一丁 必ず勃つ 散華絶頂 精子が勝つ』
そう、確かに言ったんだよ。
『そ、そ、そ、そうですね』ってヨダレを垂らしながら私も返事した。
とにかくそれを覗くのが日課だった。毎日毎日、無太郎の家の天井裏に行く、私の中で【散華ルーティン】と名付けた。
「姉ちゃん、ゴキブリみてぇっスな(笑)」
口癖があざとく「〜ッス」の妹が笑う。
ゴキブリで構わない、アレを見る為ならな。
とりあえずコイツは後で〆る。
そして私はそんな事をしてるくせに「よ!無太郎!元気!?」とか言う、朝から無太郎の写真を舐め回してきたこの口が。
無太郎は無太郎で昨日、散々してきたくせにその手で私を撫でる…やめろ♥いや、もっとやれ♥匂い付けてぇ♥
ある日、制服のシャツをいつも開けっ放しだが今日は可愛いリボンを付けてみた。
「お!?散華、今日はちゃんと制服着てるじゃん!そっちの方が良いよ」
「そ、そうか?やっぱり制服はちゃんと着なきゃ駄目だよねぇ」
嘘だ。
私の首元のリボンに手をやる無太郎に敢えて前進、その手で私の顎を指でクイッとさせた。
「うぉふ♥にゃんでぃもぉにやい♥」
「ん?そうか?」
それからずっと…無駄にパンチラをした、丸見えになるんじゃないかってぐらいズラした、事故に見せかけて胸をさらけ出した、目の前で鉄棒をやった、1人でバックドロップ(される側)もした。
そんな事をやっとる間に25だ。
この浮気我慢をいつまでやるのか知らないが、とうとう結婚式とか言い出した。
母さんに聞いた。
「浮気してるの泳がして、敢えて結婚式するのは何故か?理由を述べよ」
母さんが指を立てながらほざく。
「それはアレだ…幸せ絶頂から絶望へのフリーフォール、それが結婚式ざまぁだ!」
正直、何でそんな事するのか分からないが、無太郎がそうしたいならそうしよう。
しかし、本当に馬鹿だなぁ♥と思っていたら本当に馬鹿だった…
私のトイレ(大)を無理矢理こじ開け一言。
『知ってたのか!散華は昔から各世が貴哉と出来てるの…知ってたのか!?何で言わなかった!?ずっと!ずっと俺は!!ずっと…』
浮気してるの知らなかったらしい。
流石に絶句した…それは無い、これは酷い。
高校時代はまだ良いよ、そんなにあからさまじゃなかったし。
ただ、大学で各世と同棲して、そのまま社会人なって今に至るまでの間には流石に『分かれよ!?』と思った。
だって同棲してて深夜に帰ったら各世と何とかヤがいる、朝に帰っても各世と何とかヤが寝ている。街で偶然、繁華街から出てきた各世と何とかヤに会う、出て来た方向がホテル街やぞ?
気付かないっておかしいだろう!?
アイツら地元のラブホどころか同棲の部屋で浮気ったぁ、舐め腐ってるからな、だから耐久かと思ったのに…知らなかった!?
そもそも無太郎と各世のS◯Xも格段に減ってた…流石に他人のは見ちゃいけないと思い、高校の時はストーカー行為も自重していたけど、同棲して少ししたら…やる心配ないからいつでもストーキングOKっていうか、この2人何で一緒に住んでんの?って感じの、この冷めきった2人が結婚…?
無太郎はガンジーの様な心の持ち主のなのか?
しかし悪い意味で…流石に我慢の限界だ。
だから結局…無理矢理ラブホに連れ込んでやった。
私が結婚が決まってから何度も耳元でサブリミナル効果を狙った『結婚式バックレてうどん屋になれ』を、何を思ったか『その場でハイエース盗んで隣県にうどん食いに行く』に変わるような無太郎だ。
もう分からせるしか無い!と思った。
身体でね♥
……………………………………
結果…死ぬかと思った♥
無太郎のは散々見たが…イメトレは散々やったが…身体を鍛え過ぎたのか血は出なかった為に初めてじゃないと勘違いされたっぽいが…
開けてしまった、パンドラ?もう戻れない♥
…各世はこんなんして良く冷めきった関係になれるな…
無太郎もやっちまったみたいな顔してるが…
私は離さない、無太郎は絶対に私のモノだ…
この考えが…私を地獄に落とす事になるとは思わなかった…物理的に…
※荒れるのはここでは無いです。次回お待ちを…
⇛順番間違えてました。お詫びいたします\(^o^)/
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