絶対絶命#4
2人は全速力で駆け出す。
入り組んだ道や建物を上手く使い、数々の攻撃を避けつつ逃げていた。
そして遂に郷田達は、ある場所を発見し一直線に向かう……が――
そこは……
「行き止まりとはいよいよ命運が尽きたようですね……それに貴方達の大雑把な戦いも、、追いかけっこも飽きましたし――」
「そろそろ最後にしましょうか!」
4体のピスケティーナが等間隔で迫る。
必殺アクション『明鏡止水』
ピスケティーナ達は走りながら抜刀術の構えをとっていた。
それは行き止まりで完全に動けないでいる2人に向かい着実に迫っていた。
郷田の瞳に影が走る。
だが彼はすでにデッキに手を伸ばしており、カンバーに向けてこう言い放つ。
「お前が俺達の最後を語んじゃねぇ」
するとタウラティカはカードを引いた郷田を上手く背負いながら、ハンマーを地面に叩きつけることで攻撃を回避し、ピスケティーナ達の背後を取る。
そして、すかさず引いたカードをスキャンする。
「バカな!?」
「おごったなこのダボが!!」
「後ろから一気に蹴散らしてやるぜ!!」
必殺アクション『コルトバイソン』
渾身の力を込めた一撃を地面に叩きつけたことで、まるでバイソンが弾丸の如くピスケティーナ達を激しく貫く。
それは周りの建物が破壊される程。
やがて最初に迫ってきたピスケティーナまで破壊の衝撃が伝わった瞬間、激しく爆発する。
「ウガァァァァァァァァ!!」
「4体に増やしたことが、お前の負けた敗因だカンバー」
「バカな……この私が、こんなゴミにやられるとでも言うのかぁぁぁぁぁぁ!!」
カンバーのHPが一気に0になり、カンバー自身も光の爆発に包まれ完全に消滅してしまう。
「ハァ……ハァ……バカ野郎、帰ったら今日の仕事は休んでやるからな」
「はぁ~ちかれた
「オッサンじゃねぇ」
2人は地面に大の字で寝転がり、郷田はそそくさと一服するのであった。
そしてカンバーが消滅する1分前のラミィ達は……
「希望ねぇ、そう言うセリフ嫌いだわ」
「希望を信じらんねぇ奴に未来は無いぜ?」
「俺達の切り札……いくぜレオー」
「心得た」
必殺アクション『
両の手の平をパンッと合わせたことによって光のプラズマが発生し、両手を前に突き出して大きな光の雷球を作り出す。
光のプラズマは電球からやがてアンジェミニに伝わる。
そして――
「いくぜ!
その時だった。
「偶然の勝利あれど、敗北は必然」
「プレイヤー、レイフ・カンバーが消滅したことにより、第2回戦が終了した」
「残りのプレイヤーは次のゲームが開始するまで、それぞれ元いた世界に帰還してもらう」
レオーは必殺技の発動を中止する。
「アイツダッサ!……フッ、どうやら命拾いしたようね」
「それは俺達のセリフだぜ?アンジュ」
「近いうちにまた会いましょうレオー、その時は本気でいかせてもらうわ」
「望むところだアンジェミニ」
この場にいる全員の体が光り始め、アンジュとアンジェミニは世界から姿を消す。
「
「おう、レオーもな」
「"また"」
2人が別れを告げた瞬間、この
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