時はゲームが始まる前へ#3
「――ッ!!?」
まるで脳がいきなり活性化したかのように、目がバッチリと覚める。
すると覚醒した脳に直接語りかける声が聞こえてきた。
「ようこそ、人間の欲望が絡み合う"
ラミィを含めた、
困惑する者に混乱する者、呆気にとられる者に呆然とする者、この状況に理解し難い者達の中に、苦虫を噛み潰したような顔でモニターを見つめるラミィ。
「私の名は――『G-Zone』この
G-Zone……それが仮面の者の名前らしいが、果たしてそれが本当の名前なのか?Gは何かの略か?そもそも偽名なのではないか?ゲームとは何なのか?頭の中で思考が交錯していると、ゲーム内容がG-Zoneの口から明らかになる。
「今から君達には、君達自身が叶えたい願いを賭け、最後の1人になるまで戦い続けるバトル・ロワイアルを行ってもらう」
淡々と話すG-Zone……集められた者達の困惑は、やがて悲鳴や絶叫に変わっていき、ある者は逃げようとするが、突如としてその男はその場に落雷を受けたが如く倒れる。
G-Zoneは見せしめのように今彼に降りかかった出来事を映像にして、残りのプレイヤーに見せつける。
ゲームに参加しなければ"死ぬ"。
ゲームは11回行われ、誰か1人が死ななければ、この反転世界から現実世界へと帰ることは出来ない。
そして帰れたとしても、次のゲームの時には瞬間的に反転世界に移動させられる、それはいつなのかは分からない。
そしてG-Zoneの口から更に詳しく説明を受ける。
1つ目【
・
・
2つ目【リンクサポートディスク】について――
・リンクサポートディスクとは、
・ディスクには【スキルカード】というカード型の小型デバイスが20枚セットされており、それらのカードは
・カードの効果を発動するには、ディスクとカードの間を無線通信することで、カードが発動する。
3つ目は【ステータス】について――
・ディスクには常に
【以下ステータス一覧】
・HP……
・SP……スキルを使用する際に消費するポイントのことであり、1ポイント回復するのに10秒の時間を費やす。
・AP……自身の攻撃力のこと。
・DP……自身の防御力のこと。
・QP……自身の素早さのこと。
・FR……自身の火属性耐性のこと。
・WR……自身の水属性耐性のこと。
・GR……自身の風属性耐性のこと。
・TR……自身の雷属性耐性のこと。
・SR……自身の土属性耐性のこと。
・BR……Burn Resistanceの略であり、自身の火傷耐性を意味する。
・VR……Venom Resistanceの略であり、自身の毒耐性を意味する。
・PR……Paralysis Resistanceの略であり、自身の麻痺耐性を意味する。
G-Zoneの口からそう聞いた殆どの者は、体が震え始め、いよいよコレは現実なのだと、決して夢幻の世界では無いのだと自覚する。
「こんなゲームは間違っている!今すぐ俺達を解放しろ!!」
茶髪の少年が詰め寄りながらそう叫ぶ。
「フム……例えば、君と誰かが宇宙飛行士として宇宙船に乗船したが、予期せぬ事故で宇宙船から2人、虚無の宇宙に投げだされたとしよう」
「その虚無の宇宙の中に、宇宙船からはみ出た機械のロープがある」
「しかし、それはどう見ても後僅かで千切れてしまう……君はどうする?」
「自分だけが助かるか、自身を犠牲にしてまで相手を生かすか?愚かにも2人で掴んで共に果てるか?」
「……」
そのG-Zoneの問いに、少年は口を閉ざす。
「君達の中で、誰がロープを掴むことが出来るのか、競争の始まりだ」
すると12人の各プレイヤーの左腕に、リンクサポートディスクが現れ、右手には自身の
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