【作品タイトル】

　ラーメン友達募集中

【作者名】

　結城絵奈

【URL】

　https://kakuyomu.jp/works/16818093073817014846

【ラーメンの種類】

　味噌ラーメン

【あらすじ】

　高校生たちが味噌ラーメンを食べて仲良くなります。

【感想】

　まずアカウントページに飛んで気がついたのですが、なんとこの作品は結城絵奈さんがカクヨムで最初に発表された小説ということで、ワタクシ感想を書くのに緊張しています。ここで変なこと書いたら筆を折ってしまわれるかもしれない……そんなプレッシャーで感想書かせていただきます。

　最初に、書きたいものがのびのびと書けているなという印象を受けました。高校生の男の子たちがわちゃわちゃと騒いでいる様子が目に浮かびます。

　主人公は、人物像が最初から最後まで一貫しているところがよかったです。高校１年生とはいえ、目的も方向性も違いそうな思春期男子をこれだけまとめあげるのは相当技量がないと難しいでしょう。最後で主人公もそれに気が付いているのがいいですね。このあたりの友人との関わり方について、彼が学んだことが細やかな感情として丁寧に書かれていると思いました。

　そしてラーメンですが、ラーメンオタクがおいしいというラーメン屋さんのラーメンなのでものすごくおいしそうです。麺、モヤシ、チャーシュー、卵、そして「器にへばりついて味噌の味が染み込んだ海苔」で主催者のお腹はノックアウトされました。めちゃくちゃおいしそうじゃん。しかもそれを腹ペコの男子高校生たちがガツンと食べるという、お腹のすく展開。ラーメンで喧嘩して、ラーメンで仲直りする。ラーメンとは、かくも懐の広い食べ物なのだとしみじみ思いました。

　そしてラーメンだけでなく、結城絵奈さんの作品を構成する力も大変おいしく食べられるものだと思いました。作中の味噌ラーメンのように様々な要素がしっかり絡み合っているところが本当にナイスです！　麺だけおいしくてもダメ、スープや具だけでもダメ、ラーメンはやっぱり想像芸術。小説もそんなところがあると思います。

　ナイス味噌ラーメン！

　ご馳走様でした！