悪魔「お前はどうだ？パンティ嗅ぎ野郎」（0:47:09）

　ヘンリーに取り憑いた悪魔がトマースの罪を掘り起こすシーン。

　娼婦やおやつのつまみ食いと罵っているが、これは悪魔的な言い回しである。

　カトリックの司祭は独身を守ることを決意したものがなれる。

　貞淑を守るため、強姦や売春、私通（結婚していない男女の性交）はもちろん、ポルノや自婬もしてはならない。

　トマースはスペイン人であるので相手もスペイン人だろう。

　ということは大体の場合、相手の女性もカトリック教徒ということになる。

　後になってトマースの告白によってわかることだが、彼女とは結婚をも考える仲だった。

　つまり普通の恋人であり、それは司祭としての道を諦めることをも考えるほどに愛していたのだ。

　しかし、カトリックの教義に則るなら、司祭を唆し、私通に至る関係になった女性は娼婦（のような女）というわけだ。

　そしてトマースは司祭のくせに、私通に至り、かつ女性より神を選んだ＝つまみ食いをしたということになるのだ。

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