第3話 その後の世界

全人類平等宣言が採択されてから、すべての人の生活が一変した。


まずすべての国での紛争がなくなった。

どのような武力衝突も禁止となった。

この宣言では、全人類が平等なため、生命が、安全が平等に保証されるため、戦争への抑止力となるからだ。もし、武力を使用してしまったら、全世界を敵に回すことになる。アメリカ、ロシア率いる国連軍がやってくるのだ。

なので素晴らしいことに、核兵器がすべて廃棄(放射性物質は最終埋め立てをするように)され、世界から兵器という兵器が消え失せた。

 もちろん、全世界を平等にするため、銃器などの所持は禁止となり、アメリカの軍中心に裏社会での取引もすべて阻止され、戦争のない世の中となっていった。


そして人種による制限などがなくなった。もちろん、人、一人ひとりに根付いている考え方は変えることが出来ない。しかし、まず第一歩として法律や制限などをなくしていった。


次の大きな変化としては、男女の平等、いやジェンダー差別についてだ。『すべての人が平等に』ということなので、結婚が自由になった。また、どの職業でも、男だから、女だからというものがなくなった。


そして、大きく変わったのは皆さんご存知だと思うがそう『教育』だ。

まず男子校、女子校というものがなくなった。また学歴格差をなくすために、偏差値というものがなくなり、中学、高校、大学の入試はなんと全員平等に入学する権利を得れるよう、内申点でのボーダーなどがなくなった。そして入学の形態も日一基試験のみとなった。なぜなら面接などでは偏りが出るかもしれないからだ。

また一部のところでは入学を公平にくじびきで決めるところも現れた。それは入学する人がガキ雨力に関係なくに、平等に受験できるようにするためらしい。また小学校、中学校の授業の指導方針が全ての学校でおなじになった。先生によって差が生まれないように、すべての授業でこのように説明して、これくらいの時間で問題を解かせて、この例題を使用して、これくらい発表させるといったガイドラインも作成された。


また大きく変わったのはそう『政治』だ。

選挙権が完全に平等になるように、選挙についての学習が小学6年生から始まり、選挙権の年齢が、数え年で12歳となった。(全世界で。)また国王などの独裁制のところの政治機関は解体され、すべての国で、議会制民主主義が取られるようになった。

二元代表制なども撤去され、日本では完全に国民が選んだ120人の議員で議会が構成される夜になった。(100万票分で一人の計算。)

またその選ばれる議員も18歳以上なら誰でも立候補できるようになっており、一票の格差をなくすためにも、全国統一で選挙が行われるようになった。


 また仕事も変わった。すべての人が8時間労働、週2日休暇となり、それ以上の労働は禁止となった。なので、企業では『効率』が重視されるようになり、また給料は原則1時間1000円でまたそれ以上の追加の給料は「その人が提供する労働力を『平等に』お金に換算する」という考え方を使い、許可されることとなった。


 そして医療で現場では、原則8時間労働なため、不可能だと思われていたが、当直制が禁止され、病棟では3クールでの交代制となる予定となった。

 しかし、それでは人員不足の病院では対処できないと考えられ、実際にそうであったため、「すべての人が平等に医療サービスを受けられるよう」にするために、ただいま開発が進んでおり、もう少しで完成する医療用AI、ができるまでこのままの体制を取ることになった。


 さらに全世界の通貨外とまとめにさせられた。為替などがなくなり、EUのユーロのように1ドル100円、1ユーロ、1ポンド。となるように、物価そのものが合わせられた。また石油も物価高に関わってくるため、1日に人口10万人あたり1125バレルの使用と制限された。なので、全世界でのガソリンの値段もどこへ行っても同じとなった。







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ここまでは平等はいい話だと思えるだろうが、もう少し進んでくると個人の単位では、思想の範囲では、世界はおかしな方向へ変化しているように見える。何事もやりすぎは良くない。・・・・・・・・・・・・・

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