第3章

『総務。あの爆発の原因は分かりましたか?』


すぐに返信は来ないだろう。しばらくするとクロムウェルが此方へ向かって来た。


クロムウェル「久しいな。総監。」

総監「クロムウェル。久し振り。」

クロムウェル「少し話したい事がある。少し良いか?」


どうやら今回の爆発に関しての事だ。場所を移動し話す。


クロムウェル「総監。施設の爆発についてだが...G.Pの創造主による攻撃と見た。総務は前に創造主は天空,大地,海洋に潜むと言っていたな?」

総監「言ってた。それで?」


クロムウェル「この施設を攻撃したのは 天空の創造主『ジュピター』からの攻撃らしい。」

総監「G.Pを倒す俺達をまとめて殺るには施設への攻撃が手っ取り早いから...か。」


クロムウェル「そうだろう。だがジュピターの力は我々をも凌駕する。其れに 地上の創造主『マーズ』, 海洋の創造主『ネプチューン』までも倒さなくては 平和には程遠い。」


総監「その『ジュピター,マーズ,ネプチューン』は今何処に?」

クロムウェル「...分からない。恐らく何処かで身を潜めて機会を窺っているだろう。」


そう話すと彼は踵を返しその場を後にした。どうやらかなり厳しい戦いが待っていそうだ。


──────夜。その夜は星が特に輝いて見えた。皆は4階のテラスで星を鑑賞している。

ミケランジェロ「...綺麗ですね。」 

ニュートン「あれが乙女座で あれが海蛇座らしいですよ。」

秀吉「お..おう..。俺にはさっぱりだ...」

ジャンヌ「まぁ綺麗な事には変わりありませんよ!」


皆がはしゃぐ中で 一人椅子に座って眺めている人がいた。


総監「ダヴィンチ...」


それを見て気付いた。ダヴィンチの孤独さに。


総監「ダヴィンチ。隣良い?」

ダヴィンチ「あっ..総監..。皆と見てれば良いのに...」


すると誰かがダヴィンチの肩を掴んだ。


信玄「嬢ちゃん一人で見るなんて勿体ないぜ。ほら。俺らは仲間だろ?総監も嬢ちゃんも隅っこに居ないでみんなと見ようぜ。」


ダヴィンチは少し涙目になりながら


ダヴィンチ「そうだね...!」


と応えた。


ジャンヌ「ダヴィンチ!流れ星!」

ダヴィンチ「えっ!?あっ...本当だ!」

ニュートン「綺麗ですね...。」

謙信「確か..願い事を三回心の中で唱えるのだよな?」

ニュートン「ええ。」

信長「お。んじゃあ俺も。」

三成「俺もお願いするかな。」

ジャンヌ「私も!」


楽しそうな皆を見て胸がいっぱいになった。皆で星を見て寛ぐ。その光景を目に焼き付けた。すると聞いた事が無い声がする。


?「おやおや皆さん。楽しそうですね。」


全員が声のした方を見る。


ニュートン「コペルニクス..!」

ジャンヌ「わ~!久し振り!元気だった?」

コペルニクス「ええ。お陰様で。ふむ...その人が噂の総監?」

総監「あっ..うん。初めまして。」

コペルニクス「ふむ...中々に賢そうなお方ですね..。まぁ詳しい話はまた後程。今は星の鑑賞会を楽しみましょうか。」


コペルニクスも加わり 全員で星を眺めた。


コペルニクス「ここに望遠鏡がありますから 皆さん好きに覗いて見て下さい。」

ニュートン「ほう。これは素晴らしい望遠鏡ですね。」

ジャンヌ「見たい見たい!ニュートン早く!」

ニュートン「分かりましたよ。」


子供の様にはしゃぐジャンヌと優しく接するニュートン。


コロンブス「全く...。ジャンヌは子供だね。」

ヴァスコ「言うてコロンブスも変わらないよ。」


そんなこんなで夜は更けていく。今日は楽しい日だった。ジャンヌの笑顔は最高に可愛かったし 解説役のニュートンも活躍してたし ダヴィンチも救われた。更に コペルニクスまで仲間に加わった。本当に幸せな一日を過ごせたと心から思う。



──────────第3章 完。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る