第3章

ダヴィンチ「あははっ!ごめんごめん。私にそんな付き合ってくれるの初めてだからさ。つい嬉しくて。」


ダヴィンチは笑いながら言う。


総監「まぁ良いとして。そんな俺と話すだけで嬉しいの?」

ダヴィンチ「そりゃあね。私達の所に来てくれる人今はこの施設にいないし。総監だけだし。」


ダヴィンチの顔が真面目な顔付きに変わる。


ダヴィンチ「何でか分かんないと思うから 軽く自分語りするね。私が施設に入りたての頃はこんな明るくなかった。その頃はヘマばっかで任務もまともに出来なかったし。複数人の時は足引っ張ってばかりでさ 時には嫌がられる時もあった。それが辛くて悔しくて...。それで引きこもってた時に 自分から変わろうって思ったけど やっぱりいきなり明るくなっても変な目で見られて終わり。批難も増えたし。でもね 私を誰かは私を認めてくれるって信じてた。そしたらさ 私の親友が二人出来たの。それに...総監も。」


ダヴィンチは笑う。そして続けて言う。


ダヴィンチ「私と任務行く時は...宜しくね?」


そう話す彼女を見て思った。こんな明るく振る舞う彼女だが 彼女なりの苦悩がある事を。見た目で判断していた自分を叱りつけ ダヴィンチに返答した。


総監「もちろん。ダヴィンチが全力を出せる様に全力でサポートするよ。」

ダヴィンチ「んっふふ...ありがとう..//何か私らしくないね?普段通りクレイジーにならなきゃ!さぁさぁ!部屋まで送ってくよ!隣だけど!」


そう言っての背中を押して来た。部屋から出て3歩。自分の部屋に着いた。そしてダヴィンチに言う。


総監「おやすみダヴィンチ。」

ダヴィンチ「おやすみ♪総監♪」


そう言ってドアを閉めた。何だかダヴィンチについて深く知る事ができた。明日もまた任務だ。ダヴィンチの為にも 自分の為にも頑張ろう。そう思いながら眠りに付いた。────2日後。適当に施設内をブラブラと歩いて居るとダヴィンチが外にいた。


ダヴィンチ「あ!総監!今暇?」

総監「うん。暇だよ。」

ダヴィンチ「ちょっと紹介したい人がいてさ。」


と言って食堂に座っている一人の女性の腕を掴み 連れて行く。


ダヴィンチ「じゃーん!私の親友のミケランジェロ。」

ミケランジェロ「初めまして...。ミケランジェロです。」

総監「初めまして。ミケランジェロ。総監です。」

ミケランジェロ「こ...こちらこそ。」

ダヴィンチ「ミケランジェロはさ 恥ずかしがりで人と話すのが苦手なの。」

ミケランジェロ「別に...。恥ずかしがり屋じゃ...ない。」


すると総務から通信が入る。


『施設のすぐ近くにG.Pの出現を確認した。直ちに殲滅せよ。仲間は誰でも良い。』


総監「ダヴィンチ。ミケランジェロ。出動するぞ!」


二人は頷き G.Pの出現場所に走る。


ダヴィンチ「はぁ...はぁ..。着いた..!」

ミケランジェロ「ダヴィンチ。いつも思うけど...体力...ありすぎ...。」

ダヴィンチ「そうかな?じゃあ..戦うよ!」


と言ってダヴィンチは巨大な絵筆を取り出す。


ダヴィンチ「総監!指令は頼んだよ!」

総監「もちろんだ..!ダヴィンチ!ミケランジェロ!」


ダヴィンチが空中に矢を描くと G.Pへ矢が降り注ぐ。どうやら物体を創造して戦うらしい。


ミケランジェロ「総監..。私にも指令を...。」

総監「了解。ミケランジェロ。突進だ。」


ミケランジェロはG.Pに向かって走り出す。G.Pたちはミケランジェロを捕食しようとするが それを華麗な動きで避けていく。


ミケランジェロ「潰れろ。」


彼女は魔術で石から巨大な手を出現させ G.Pたちを潰そうとするが避けられる。


ミケランジェロ「ちっ..。もう一発!」


ミケランジェロは石から創った無数の槍をG.Pたちへ飛ばす。しかし一体を残して全滅する。残った一体はミケランジェロに襲いかかる。


総監「ダヴィンチ!ミケランジェロを援護しろ!G.Pは俺が引き付ける!」


ミケランジェロを掴むG.Pへ突進する。


ダヴィンチ「ちょっ!生身はヤバイって!」


ダヴィンチに警告されるが G.Pへ体当たりする。すると標的が此方に切り替わった。


ダヴィンチ「総監!伏せて!」


そこへダヴィンチが描いた剣を召喚する。G.Pは避けようとするが避けきれず命中した。


ダヴィンチ「はぁ...総監..。生身で突進は無茶だよ。」

ミケランジェロ「まったく...。まぁ..無事で何よりです。」

総監「ごめん。どうしても助けたくてさ。」


確かに少し無茶したが あのままミケランジェロを放っておいたら彼女は死んでしまっていただろう。施設へ戻り 報告を行った。そう言えば あの原因不明の爆発は何なのか。一度総務へ連絡をする。

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