第14話 じゅうさんにちめ!

注意)今は6月ですが、3月時点の話になります


 今日は賄いの日でゴザル。賄いとは、その日水揚げされたホタテをバケツ一杯分持って帰れる日のことでゴザル♪───O(≧∇≦)O────♪


 という訳で頂いたホタテを剥くでゴザル。ホタテの貝殻の隙間に貝剥きを差し込んで殻を外し、内臓とヒモ、貝柱を分けるでゴザル。内臓とヒモは捨てる方が多いでゴザル。バケツ一杯分のホタテは80枚ほどになるので、内臓やヒモは必要ないということらしいでゴザルが、食べられるので拙者は捨てないでゴザル。


 貝を剥くと砂が出るでゴザル。店売りされている殻付きの貝はしっかりと砂抜きされているでゴザルが、船上での砂抜きはそうはいかないでゴザル。このため、剥いた中身を塩水で洗うでゴザル。この時注意することは、『ウロ』と呼ばれる黒いものは外して捨てることでゴザル。

『ウロ』はホタテの胃と肝臓に当たる部分でゴザルが、カドミウムという人体に有害な物質を溜め込んでいるためでゴザル。


 こうして剥いて洗った後は、食べる分を残してフリーザーパックに入れて保管でゴザル!


 と、一仕事終えてひと息ついたところに……


 ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン!


 チャイムの連打でゴザル∑(゚Д゚)!! チャイムは一度で十分でゴザル!


「万吉さ〜ん!」


 扉を開けるとそこには新人のコーイチ殿の姿が。

 コーイチ殿は高校卒業後すぐにオホーツク町(仮称)に移り、補助員になった若者でゴザル。拙者が住む組合所有のアパートの住人の1人でゴザル。


「万吉さ〜ん! 貝剥き手伝ってくださ〜い!」


 どうやら、初めての貝剥きに手こずっているようでゴザル!


 早速、コーイチ殿の部屋に行くとバケツ二杯分のホタテが!

 どうやら、賄いでもらう分の他に、自腹で買い取りもしたようでゴザル。

 親戚や知人にホタテを配るために買い取りをしたまでは良かったでゴザルが、なかなか剥き終わらず、拙者に手伝って欲しいということでゴザル!


 という訳でコーイチ殿の貝剥きを手伝い、一日を終えたでゴザル。

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