4月

第15話 ついたちめ!

「万吉くん……」


「彼はもう戻って来ない……」


「毎日頑張ってたな……」


と先輩方。


「万吉さ〜ん! 短い間でしたがお世話になりました(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)」


とコーイチ殿。


 烈士万吉、オホーツクに散る! ホタテ戦記 完っっ!!




「生きてるでゴザル! 拙者、ピンピンしてるでゴザル!! あと、刃○ネタとJ○J○ネタを混ぜてふざけないで欲しいでゴザル!」


「いや、確かにピンピンしてるけどさ」


「普通はダンブルに落ちたら、骨折れたりとかして身動き取れなくなるんだけど」


「秒で起き上がって甲板に出てくるとか、耐久力がおかしい」


「流石、万吉さん! 俺なんかじゃ耐えられない衝撃にも平然と耐えてみせる! そこにシビれる憧れるゥ!」



 ここまで読んで何を言っているのかわからないと思うでゴザル。拙者も一瞬、何があったのかわからなかったでゴザル。頭がどうにかなりそうだったでゴザル。魔眼だとか時間操作だとか、そんな能力バトルの主人公のチートスキルにありがちなものでは断じてないでゴザル。もっと地味でバトル漫画の標準装備的なものの片鱗を味わったでゴザル((((;゚Д゚)))))))



 という訳で何があったかもう少し詳しく説明するでゴザル。

 この日は、新人補助員のコーイチ殿も加わり、五人で作業をしていたでゴザル。


 そこに……


 ザバーン!!


 少し大きめの波で船が揺れ……


「あ……でゴザル」


 ドサ……!


 よろけた拙者は甲板の下のダンブルの中に落ちてしまったでゴザル∑(゚Д゚)


 甲板からダンブルの底は2メートルほどあるでゴザル。よって、バトル漫画のキャラではない限り、タダでは済まないでゴザル。昨年はダンブルに落ちて2人ほど入院を余儀なくされたでゴザル。


 この時の拙者は、早く作業に戻らなければと思い、すぐさま甲板に上がり作業に戻ったでゴザル。そして、先程の会話はその後の休憩時間のものでゴザル。


 ◇◆◇

「別におかしくないでゴザル! 貝がクッションになったから、そんなに痛くなかったでゴザル!」


「万吉さんが落ちたところに貝はあまりなかったです!」


「コーイチ殿、それは本当でゴザルか?」


「いや、万吉さん気づいてなかったんですか?」


「確かに貝はあまり無かったような気もするでゴザルが……」


「あれくらいでもクッションになるんだ。良かったね」


「本当にね。マジでビビったよ」


(……それでも、少しはダメージ入るはずなんだよな……。ノーダメとか、万吉くん、出る作品間違えてないか?)

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