第10話 ここのかめ!
今日は3月11日。今シーズンが始まって2回目の漁でゴザル。
この日の特筆すべきことは、タコ、タコ、タコ、タコの嵐!!
10回ほど水揚げを行ったところ、毎回、ホタテの他にタコが揚がり、その数、10は超えていたと思うでゴザル。
ここで、ホタテ以外のものが揚がったときの取り扱いについて説明するでゴザル。
ホタテ以外で揚がるのは
①タコ
②ツブ
③ナマコ
④ カニ
⑤ カレイ
⑥ホヤ
が主なものでゴザル。
他には
⑦ハッカク
⑧オヒョウ
⑨マツカワ
⑩フグ
なんてものも揚がるでゴザル。
このうち、①〜③は漁協に引き取ってもらうでゴザル。売却代金は①タコについては、その船の乗組員で山分け、②ツブと③ナマコについては一年の全船の売却代金を乗組員・補助員で山分けでゴザル。
④カニについては、オホーツク町(仮称)のホタテ関係者に、カニについての漁業権がないため放流でゴザル。高報酬との話で名高い猿払村は、ホタテの他にカニも獲っているからこその高報酬ということらしいでゴザル。
⑤カレイについては、割とよくかかるので、オカズに欲しい時にもらう感じでゴザル。獲りたては水っぽいので、一日干すのがポイントでゴザル。
⑥ホヤについては、酢醤油につけて食べるのでゴザルが、好みが分かれるところでゴザル。
⑦ハッカクは断面が八角形のような魚でゴザル。結構な高級魚で北海道でもあまり置いている店は見かけないでゴザル。焼くと脂がのっていて美味しいでゴザル!
⑧オヒョウと⑨マツカワはカレイ・ヒラメの仲間の高級魚でとにかくデカいでゴザル。それぞれ一度だけかかったことがあるでゴザルが、見たときは驚いたでゴザル。
⑩フグはトラフグのようなメジャーなフグではないでゴザル。このため、海に還しているでゴザルが、自分で捌いて食べる人もいるという噂を聞くでゴザル。拙者も「食べるかい?」と冗談混じりで聞かれたことがあるでゴザルが、死にたくないので断り、そのフグは海に還って行ったでゴザル。
では、この日大量に獲れたタコに話を戻すでゴザル。タコが揚がったときは、逃げる前に真っ先に確保して備え付けの水槽に移すでゴザル。この時は割と必死でゴザル。このタコ、一匹の値段が10〜20万でゴザル! これを乗組員で山分けするので、一匹につき2〜4万円のボーナス! 素晴らしい話なのでゴザル!
ただ……、拙者は乗組員ではなく補助員なので多分入らないでゴザル……。
これはヒドいという話があるでゴザルが、乗組員と補助員では求められるものが違うでゴザル。同じミスでも補助員なら「気をつけろ」で済むものが、乗組員なら罵倒が飛んでくるでゴザル。
噂によると、スコップまで飛んでくることがあるとかないとか……((((;゚Д゚)))))))
こんな感じでタコが大量に揚がったので、いつも以上に和やかにこの日の漁を終えたでゴザル。
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