2024年3月 ②
きのう硬く 今日やや硬く 明日には柔らかくなるアボカドみたい
タピオカ屋跡地に生えたタンポポは未来に向けて綿毛を飛ばす
こう言えば喜ぶだろうという
ではこれは夢なのですか君がいて好きな服着て笑ってますが
太宰なら死んでるほどの恋情を込めて育てる一鉢の薔薇
結局さ、すごいやつだよのび太ってみたいな話が合う三次会
堕天への誘いを受けて数学の授業をサボり飲むいちごミルク
散る花を惜しむあなたに告げぬまま連絡先をひっそりと消す
あと少し大人になるのは延期して知らない街まで迷子になりに
深く切る あなたの手紙で指を切り中指つたう血が赤くって
なにがどう本格なのかわからずに本格ですねとコーヒーを飲む
満月や花の盛りを知らせ合うあなたのことは知らないままで
死ぬ順を籤で決めれば生き残る理由が出来て君は生きてね
息をするように嘘をつくぼくの血はワインで出来ててまだ君が好き
心臓に杭を打ち込めもう二度とわたしと出会ってしまわぬように
干していた緑のワンピが空を飛び私を置いて冒険に出る
割り切れずひと夜ひと夜に人見ごろ決して恋ではないのだけれど
カラフルなステンドグラスの純喫茶 本繰る君は静物めいて
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