第一章 追放聖女と騎士隊長⑤
だが、そんな中でもただ一人「あ、あの……!」と
「なんでしょう、グロリオーサ様」
ミーティアは優しく声をかける。
ふわっとした
果たして、聖女グロリオーサは意を決した
「さ、さすがに、お口が悪すぎると思います……! 地方に異動になって腹が立つのはわかりますけど、そ、その口の
見守っていた周囲の人々は、なんとも言えない表情になる。
グロリオーサの言うことはもっともだが、そんなきれい事など言っていられるかというミーティアの心境もわかるだけに、どうたしなめたらいいのかという
周囲の
「そうですね。では、そんなわたくしを反面教師として、あなたは身も心も清らかな聖女を目指してください。わたくしはあいにく、こちらが
「素って……」
あっけらかんと笑うミーティアに、グロリオーサは毒気を抜かれた面持ちになる。
そんな彼女に歩み寄り、その肩をぽんぽんと優しく叩いて、ミーティアは続けた。
「
「は、はぁ……」
「根が
「へっ? え、あ、ありがとうございます……?」
きらきらした笑顔のミーティアに手を
そんなグロリオーサの手を
「もはやわたくしの言葉がどれくらいの効力を持つかはわからないけれど、次の首席聖女にはグロリオーサ様を
「えっ……?」
「では、お
ミーティアは居並ぶ人々に
残された人々は
何人かがグロリオーサと、すっかりしおれたボランゾンに目を向けたが、二人もまた
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