第4話 ゴールデンクロス

中学と、いったん離れて高校の元カノだった真希とは僕が結婚してレス2年目に再会した。

「今も◯◯?」

ある夜、二人にだけ通じそうな言葉を選びショートメールしてみた。当然、携帯番号変わってる可能性あるのでダメ元で。でも、このときまで彼女の番号残しておいたのは、未練なのか僕が女好きだからなのか。まあどっちにしても返信があった。

「誰?」

でも、このとき彼女も僕じゃないかと感じていたらしい。

いくらかやり取りし会うことになった。

彼女はキレイになっていた。面影残しつつ奇麗に。

彼女は離婚後に付き合った人と別れた直後だった。よくあんなタイミングでメールしてきたらよね(笑)とすぐに昔の二人に戻った。

ご飯食べて彼女のマンションに行き、その日に肌を重ねた。(やっぱ男って元カノがまだ自分のこと好きだと思ってるな)と、自分を俯瞰した。

そこから5年程の間に嫁にバレた。普段言わないのに、ただいまって言ったから不審に思ったらしい。それ以来僕は自分を観察し変化を作らないよう努めた。「気持ちは、こっちに向いてると思ってたのに」嫁が言った。僕にそうあって欲しかったってことか、もっとちゃんと話ししとけばよかったかな。後でそう思ったら少し寂しかった。

その後も真希と何度も会った。大人になって広がった楽しみ方を二人で満喫した。お泊り旅行にも行った。2度(もしかしたら3?)妊娠し、その度に墮ろした。

数年前の夏、僕が会いたくなったのだ。新しい彼氏ができてまあそれなりに暮らしてるようだった。彼女を抱いてるときに違和感を2つおぼえた。

ひとつは、下の毛が小さな逆三角形に奇麗に整えられて他は無毛地帯だったこと。

もうひとつは、クンニしてる時の匂いが前と違ったこと。

その1年後にこのとき梅毒をもらったことを彼女に伝えた。

彼女は今もあの場所で元気にしてる。

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