第5話 ダマし上げ
なぜか急に彼女のことが気になりはじめた6年前。6つ歳下で会社の部下でもある彼女とプライベートでも連絡を取り合う仲になるにはそう時間は必要なかった。同じ会社に旦那もいるが、僕の性格上そんなことどうでもよかったように思う。
彼女も旦那がいてもやり取りしてくれた。男子の欲求も高まってきたのと、押せばいけるかな?なんて雰囲気も感じはじめたある日彼女にメールで聞いてみた。
「志織ちゃんに触れてもいいですか?」
僕は案外こういうこと行動に移すのに抵抗ない。ダメならそれで次のタイミングを待つだけ。
「いいですよー(笑)」
みたいな返信だった。
翌日、会社の給湯室で洗い物してる彼女を後ろから抱きしめた。二人の関係が大きく進んだのはこの日からだった。
会社で隠れてハグしたりキスしたり、時間をかけずにできる愛のコミュニケーションを頻繁に繰り返した。当然これだけじゃ満足できなくなり、日帰りで二人で遊びに行こうってことになった。
プラン考えてると、志織ちゃんから向こうで友達カップルもご飯一緒にしてもいいかと聞いてきた。なんでも学生のときの同級生で、今は結婚して旦那と二人で暮らしている女の子がその近くに住んでるらしい。その子も旦那ではない男とよく遊んでるようで、デートついでに合流するようだ。
特に問題ないし、多いほうが楽しいかもと思いすぐにOKした。
焼き鳥屋さんみたいな居酒屋に4人で行った。初対面と言え、やはり4人の雰囲気も悪くなかった。それに同じようにしてる仲間がいると女の子は安心できるのかもなとも少し思った。
二人とわかれて、ホテルに行った。
その後帰ってきてからは会社でもよく本番までするようになった。できない時は彼女が口で受け止めてくれたりした。
彼女は乳首がとても敏感で、ノーブラでシャツで擦れてモジモジしてるのを眺めたり、クロッチに仕込んだローターを遠隔操作したりして日常のドキドキを楽しんだりもした。
彼女は以前同じ会社の男とW不倫していて、それを知った別の男にカラダの関係を要求されていたことがあった事を打ち明けてくれた。この秘密の共有が、僕と志織ちゃんの関係をより深くさせたと思う。
ある日デートした翌日、旦那にバレた。不審に思った旦那が志織ちゃんのカバンから生活圏街にあるコンビニのレシートを発見し問いただしそこからスマホも見られたようだった。旦那はそれこそ苦虫を噛み潰したような顔をしていた。僕は数十万万円で示談した。後で志織ちゃんに聞いたが旦那に「こっちを見てると思ってたのに」と言われたらしい。
どうやらこの辺のセリフがサレ側の決まり文句なのかな、その時思った。
でも、男女の燃え上がった気持ちはそう簡単には消えないもので、更にお互い求めあった。そのうち休日のちょっとした時間を縫って合うようにもなった。
二人の関係が始まってそろそろ1年が見えて来る夏に彼女は妊娠した。もちろん墮胎した。泣いていた。
その4ヶ月後に僕は会社を去ることになる。
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