第2話



 ぼくはいま タテモノノなかにいる 


 カラフルなけがわをきたちいさいニホンアシは ぼくからデタおとをきいてから しばらくかたまっていたけど メノみずをトメてきゅうにたちあがって ぼくのからだをコワがりながら ゆっくりだっこしてくれた てがふるえていた にほんあしはぼくのことをふるえたメでじっとみていた しばらくそうしていると そのニホンアシがもっていたふくろのなかにぼくのからだをいれた モノがたくさんはいっていてセマカッタ たぶんこのニホンアシははしっていたんだとおもう ふくろのなかですごくユレテイルノヲかんじたから ふくろのうえから にほんあしのしんぞうのおとがきこえた すごくはやくおとがなっていた


 しばらくして いま ニホンアシはぼくをフクロノなかからだしてくれた もういちどぼくのからだをダッコシた 

 まわりをみてみると おおきなたてものがたくさんならんでいて ぼくのめのまえには まわりよりもオオキナたてものがあった 


「君は何?」


 ぼくがまわりをみていると ニホンアシからおとがきこえた なにをいっているかはよくわからなかったけど なんとなくボクはおとをだしてみた


「きみはなに」


 ぼくがくびをかたむけながら そうきくと ニホンアシもくびをかしげた


「さっきは自分からはなしてたじゃないか・・・」


 こまったかおでニホンアシがそういった なにをいっているかはわからない するとニホンアシがこまったかおをしながらゆびをたてて くちにあてながらくうきをシーーっとはいた


「お母さん怖いから、絶対に音出さないでね」


 ぼくがよくわからずにくびをかたむけていると にほんあしはまたぼくをふくろのなかにいれた せまくてまっくらでなにもみえない ちょっといやだ


 ふくろのうえからガチャというおもたいおとが きこえた おとがきこえたとおもったらゆっくりとふくろがゆれだした そしてまたにほんあしのしんぞうのおとがきこえた さっきよりふくろがユレていないのに にほんあしのしんぞうのおとは さっきよりもうるさかった 


「・・・ただいまー」


 にほんあしからおとがでた 

 おとがでるとしばらくじっとしていた するとまたゆっくりふくろがゆれだした


「おかえりなさい」


 ふくろのうえから すこしとおいおとがきこえた そのおとがなったときニホンアシのしんぞうがすごくうごいているのをかんじた


「た、ただいま いたんだね」

「なに?いたら困るの?」

「いや、そういうわけじゃ・・・」


 ニホンアシのしんぞうがどんどんうるさくなってきた うるさい 

 ぼくはがまんできずに からだをうごかした


「・・・!」

「?何か音がきこえた?」

「ぼ、僕勉強するね!」


 また ふくろがはげしくうごいた さっきみたいにふくろがうごいているのに にほんあしからは しんぞうのおとがあまりきこえなくなっていた

 がちゃとしたおとがまたきこえて がさごそとふくろのうえからいろんなおとがきこえた

 しばらくすると にほんあしはまた ぼくを ふくろからだしてくれた

 ぼくはまわりをみると そこはからふるなたてもののなかだった くらいばしょじゃない


「もう、静かにしろって言ったでしょ」

「もうしずかにしろっていったでしょ」


 ぼくがそういうと にほんあしはコマッタかおをしてはぁ といきをはいた


「意味わかってるのかなぁ」


 ぼくはクビをかたむけた なにをいっているかわからない


「これは、ちゃんと教えないとだね」


 にほんあしは ぼくをおおきなダイのうえにゆっくりすわらせた 


「まずは・・・うーんそうだな。名前!名前教えてあげる」


 ぼくはくびをかたむける


「僕は実!実。み・の・る。わかった?」

「ボクはみのる」

「違う違う。君じゃなくて僕。僕の名前だよ」


 ぼくはまた くびをかたむけた


「うーんそうだなぁ。あ、じゃあ名前付けてあげるよ」

「ぼくはみのる。ぼくはみのる」

「違うって。やば、急がないと」


 にほんあしは うーんとなんだかカンガエゴトヲしている


「ケダマ!ケダマはどう?君って毛むくじゃらだし良い名前でしょ」

「ケダマ。ケダマ。ぼくはみのる」

「違う違う」


 するとニホンアシは ボクのてをやさしくつかんで ぼくのかおにむけさせた


「ケダマ」

「・・・ケダマ」


 そしてニホンアシのほうにぼくのてをむけさせた


「実」

「・・・みのる」


 そしてこうごに てをうごかした


「実。ケダマ。実。ケダマ」

「みのる。ケダマ。みのる。けだま・・・ぼく・・・けだま」


 にほんあしは よろこんだ


「そう!そうだよ。君はケダマ。僕が実」

「きみはけだ・・・きみはみのる。ぼくはケダマ」

「すごい!すごい!」


 にほんあしは とびはねていた


「君は賢いんだね」


 ぼくは くびをかたむけた


「はは。大丈夫。ゆっくりやろう。そうだなぁ次は・・・あ、そうだケダマ」


 ぼくは よばれたきがしたから にほんあしのめをじっとみつめた


「──ありがとうね」


 にほんあしは すごくわらっていた


「・・・?」


 ぼくはくびをかたむけた

 

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