第72話 メニァレィビス戦①
ガタンッと馬車の車輪が小石に乗り上げ、跳ねるように揺れる。
出発から約3時間。
現在は朝の10時を過ぎており、陽光が高く照らし付けている。
その割には馬車の荷台は暗かった。恐らくこの馬車には、奴隷が詰め込まれていたのだろう。
側面に1つずつある窓は、シートで覆われてしまっている。
完全に日陰と化した荷台は、意外と居心地が良かった。快適とまではいかないが、まるで洞窟の中に居るみたいに涼しい。
資材の殆どが3台目の馬車に積まれている為、行きしなと違い非常に広々としている。
4人は木箱を椅子に見立てて、並んで座った。
メリーの両肩をアイネとクィエが、それぞれ独占している。
「あ、あの。キャビー様もどうですか? えっと膝の上とか……?」
悪気の無い純粋な問いが、メリーから飛んできた。キャビーはぶっきらぼうに、拒否する。
「別にいい」
「ふふん。キャビー、アンタは甘えん坊なんだから、素直に受け入れちゃいなよ。すべすべしてて気持ちがいいよぉ。まるで生まれたてみたい」
真反対に座るアイネが、身体を乗り出してキャビーを見ていた。イタズラな笑みを浮かべ、ペロッと舌を出す。
「ふんっ」
キャビーは外方を向いた。
決して興味がなかった訳ではない。何だか仲間外れにされているようで、ムカついた訳でもない。
カタリナ村に着くまで、彼女達を守るのが任務だ。
気を抜きたいところではあったが、油断する訳にはいかない。
キャビーは探知魔法で外の様子を逐一確認し、敵性生物の有無を確認することにしている。
「アイネお嬢様。私は生まれたてですよ」
先程のアイネの発言に、メリーがツッコミを入れる。
「あはは、そうだった」
と、アイネはわざとらしく笑った。
「何だか楽しいね。クィエちゃんはどう?」
ただ帰るだけだと言うのに、アイネはそわそわとした気持ちになっていた。それは丁度、家族でピクニックに行くみたいな感じで。
「クィエもっと冒険したぁーい」
「えー、もう当分はやだよぉ。家でゆっくりしようよ」
「な、何だかクィエ様の身体がヒンヤリとしているのですが……気の所為でしょうか」
川のせせらぎ。動物のさえずり。風が葉を揺らす音。木箱の古くさい臭いまで。
心地良い振動に揺られ、眠気に誘われる。
いつの間にかアイネは眠り、クィエに至ってはメリーの膝を枕にしていた。
「寝てしまいましたね」
メリーがクィエの髪を撫でて言う。
「そうだな」
「……あのところで、キャビー様? アイネお嬢様から色々とお伺いしまして。沢山助けて下さったそうで、私からも有難う御座います」
「礼には及ばない。私はただ任務に従っただけだ」
「ふふ、そうなのですね」
「ふん」
任務とはいえ、最初は非常に嫌悪感があった。様々な要因が重なって、偶然任務を引き受けたに過ぎない。
どうでも良かった筈だが、良くここまで感情移入出来たものだ。
流石は感情で動く人間とでもいうべきだろうか。
今では彼女達を大切に思っている。
「言っておくが。お前も私のものだからな」
「あっ、それ聞きました!」
両手を叩いて、メリーは笑う。
「ずっと子作り子作りって。絶対アタシのこと好きじゃんって言ってましたぁ!」
「……何だかムカむく。お前にも私の子を生んで貰うからな」
「はい、分かりましたぁ。ふふふ」
「本当に分かっているのか……!?」
ドンッと荷台の上に何かが落ちて来た。
その衝撃が荷台を大きく揺らし、アイネはビクリと眼を覚ます。
「な、何!? 何なの!?」
「おいおい、何だコイツ!? 冗談じゃないぞ!!」
アイネに続き、馬車を操縦するレイスからも声が上がった。彼は剣を抜き、応戦する。
「くそぉっ、こいつ!!」
ガン、ガン、とレイスの剣が荷台を叩き、擦りを繰り返す。しかし、敵には届いていないのか、彼の慌てた様子が伝わってくる。
「し、師匠、大丈夫だよね? 倒せるよね?」
「レイスさん。そうじゃ有りません。右です、右──もう遅過ぎます。全く使えませんねぇ」
探知により全ての状況を把握しているキャビーは、冷静さを欠いたレイスの戦い方に、苛立ちを覚える。
「助けてやれ──」
キャビーが手を翳すと、前方の空間にヒビが入る。勢いよく大百足が飛び出していった。
それにより発生した風圧が、再び馬車を大きく揺らした。
「うわぁっ、びっくりしたぁ。ちょっとキャビー、出すなら言ってよね」
「こ、今度は何だっ!?」
突然現れた黒い物体に、レイスからも驚きの声が上がる。
大百足はそのまま森の中に移動する。馬車と並行して地面を這い進むと、一気に上半身を持ち上げた。
長い身体を薙ぎ払うようにして、荷台上の敵性生物に襲い掛かると、それに噛み付いた。
圧倒的な質量を誇る大百足により、それは容易に馬車から引き摺り下ろされる。
大百足はそのまま倒れるようにして、何処かへ消えてしまった。
「おい、レイス! 大丈夫かっ!?」
「あ、ああ。何とか……」
「今の新手は何だ!?」
「だ、大丈夫だ。もう何処かへ行ったから……」
大百足は馬車の真後ろに着いていた。顔だけを荷台の中に出した。そして口の中から、先程の敵性生物を吐き出す。
大百足は口を開け、褒めて欲しそうだ。
「失せろ。邪魔だ」
そう主人に言われ、残念そうに姿を消した。
「な、何これ……気持ち悪い」
大百足が持ってきたそれは、やや丸っこい身体に触手が何本も付いている。
手脚と呼べるものが触手だけな為、恐らくそれで木々を移動しているのだろう。とアイネは語る。
剥き出しになった牙を開閉させ、僅かに息があるようだ。
「これはピュランチスの仲間かなぁ。普段は木に張り付いているんだけど、草食動物や大型種に張り付いて血を吸うみたいだよ。あ、触手には返しの付いた細かい棘がある筈だから、触らないでね」
「アイネお嬢様、もの知りですね」
「え、えへへ。アタシ、将来はこういった生物を調査してみたいの。メリーも一緒に来てくれるよね?」
「はい。何処へでも──」
そんなやり取りの最中、クィエはピュランチスに近付く。
「これ、食える……?」
と、彼女は振り向いて聞いてきた。
「クィエ、止めておけ。不味そうな見た目だ」
「はぁーい」
またそれに向き直ると、触り始める。
「クィエちゃん!? アタシの話聞いてた!?」
「大丈夫」
クィエは手を挙げる。彼女の手はダイヤモンドのように輝いていた。
氷でコーティングしているようだ。
彼女はピュランチスの両顎を掴むと、容赦なく開いた。
貝を割るみたいに、パキッと。
「クィエちゃん!? 何てことするの!?」
クィエはそのまま引き裂いて、中身を物色する。
「クィエちゃん、駄目よ。可哀想でしょ?」
しかし、アイネは学術的な興味から一緒になって解剖を楽しみ始めた。
「クィエちゃん、それ心臓じゃない? 凄く小さいけど。取ってみて」
「うい」
クィエの掌に収まる程度の赤い塊を抜き取り、アイネに手渡す。
「見て、メリー。トロトロだよ」
「アイネお嬢様……グロいです」
アイネは皮を剥く要領で心臓の中身を確認する。生物であれば必ず保有しているコアが、それにもあった。
残念ながら途中で死亡し、コアに色は宿っていない。
「至って普通のコアだね」
アイネは何かを思い付いたのか、メリーにコアを手渡した。やや血が付着して、ヌメり気のあるそれを、メリーは我慢して受け取った。
「コア写し。ほら、今朝言ったでしょ。やってみて!」
「あ、はい。そうですね」
「そうそう、キャビー。メリーには不思議な力があってね──」
メリーに宿った能力──それは記憶を追体験することが出来るものだ。
先ず魔法で間違いはないのだが、メリーは使い方を良く分かっていないようだった。
先ずはどのような系統であるのかを確かめて、そこから紐解いていきたい。
アイネはキャビーにも今朝起こったことを説明する。
「全く知らない魔法だ。光魔法の真実か、闇魔法の魂か──どちらにせよ、確かに調べた方がいい」
「でもどうして使い方が分からないのかなぁ」
「前の身体に備わった適性魔法と混同してしまっている筈だ。無理もない」
「キャビー。何でそんなこと知ってるのさ」
アイネから疑いの眼を向けられ、キャビーは知らない振りを突き通した。
「それでは行きますね」
メリーがコア写しを実行する。
すると、青白い優しい輝きが灯された。
それはアイネを魅了する。しかし、輝きが落ち着き始めると、コアに異変が生じる。
「ちょっと待って、何よこれ」
コアに小さな異物が生じたと思えば、突然結晶化してしまった。
やや白く濁りのある六角形の結晶が、コアを覆っている。
「キャビー。これ何か分かる……?」
「いいや。私も初めて見た」
キャビーはメリーからコアを受け取る。コアの結晶は消えることなく、そこに残り続けている。
観察してみても、特に情報は得られなかった。
「魔力を通すのは……流石に危険か──」
魔力を通して暴発でもすれば大変だ。少なくとも、この場では止めておいた方が無難だろう。
結晶化の魔法──直ぐに思い付くのは、鉱物を生成することの出来る土魔法だろうか。
だが土魔法であれば、やはり素直にコア写しが出来る筈だ。
「やはり、未知の魔法である可能性が高いか」
「み、未知の魔法……?」
キャビーは頷く。
「アイネ、思い出せ。この森にある特殊な物質を──」
「命晶体……?」
お咎め様の森の中心から生み出されたとされる命晶体。
水の中に豊富に含まれ、土や木、生物に至る全てのものがそれを取り込んでいる。
この森の命だ。
「そして、この森にしかない呪い──それが1からメリーを作ったのならば、命晶体が含まれていても不思議じゃない」
「……た、確かに」
「これは私達だけの秘密だ。絶対に誰にも言うんじゃない。人間どもに渡してなるものか」
「う、うん。分かった。そうだね……メリーも気を付けてね」
「はい。分かりました」
解剖を終えたピュランチスを捨て、汚れた荷台を水で洗い流す。
その後、メリーに魔法の使い方を指南するが、未知の魔法についての新たな情報は得られなかった。
命晶体の塊に魔力を通すことで、不思議な現象が起こることは既知の情報である。しかし、それのコントロールは不可だった。
メリーの身体は、不思議な現象をコントロールするのに適しているのかも知れない。
何にせよ、人間の研究材料にするのは避けなければならない。
──しかし、私はもう……。
★
「サァ……狩リノ時間ダ──」
それが起きたのは、馬車が出発してから5時間後のことだった。
オエジェットを先頭に、馬車の操縦者である兵士達に疲労が見えてきた。
周囲の警戒をしつつ、ただ座って馬車を走らせる。会話をする相手も居ない。
暇である。
それが正直な気持ちだった。
レイスはひとつ欠伸をしてから、手綱を叩いた。
馬車を引く4頭の馬が、少しスピードを上げる。前方の馬車に追い付いたところで、手綱を引っ張った。
「おい、レイス。遅いんじゃないのか?」
3台目の馬車を操縦するログが後ろを振り向き、挑発気味に言ってきた。
「ちっ、言ったなぁ!? そっちに寄れ。追い抜かしてやる」
「そんなことすれば、今度こそお前の首が飛ぶぞ」
レイスは奴隷を殺害しなかったことで、序列を落とされた。本来であれば2台目の馬車を操縦する予定だった。
「確かに、暫くは大人しくしないとな……」
「はははっ。俺よりも低いなんて、ざまぁないな。もしかして、メリーちゃんに恋でもしたのか?」
「うるせぇなぁ。お前こそ、遅れてるぞ。前見て走れ」
「こっちは資材を積んでるんだ。遅くても仕方ないさ」
最も積載量の多い馬車をログは操縦している。最後尾にそれを置かない理由は、後方で孤立しないようにする為だ。
無論、全体の移動速度を調整するオエジェットがそのようなミスを犯すことはないだろうが。
カタリナ村まで残り半分を切った。
村に近くなる程、お咎め様の森の外側に移動していることになる。
つまり、より安全になるということだ。
レイスは肩の力を抜き、溜息を吐いた。
「あともう少しだ──」
帰ったら、少しの休暇が与えられる。何をしようかと、心を躍らせる。
ふと、森を見た。
陽光を通さない枝葉が永遠に連なっている。木々は馬車の2倍以上高く、吸い込まれそうな暗闇が広がっていた。
「ん……?」
そこに佇む、更に暗い何かがあった。
闇よりも黒い何か──
それから突き刺すような閃光が放たれる。
「うっ──」
思わず腕を翳した。
馬が驚いて、脚を止める。
「な、何だ一体──」
眼を細くして、状況を確認しようとしたその時、レイスの眼に映った。
空間を引き裂きながら進む、白い光の束を。それは瞬く間に前方の馬車に到達していた。
直後、吸い込まれそうな風圧が発生し、稲妻が周囲の空間にヒビを入れる。
バリバリと轟く雷鳴。
ログの馬車が破裂した。
余りに一瞬の出来事だった。
ログは上空に投げ出される。彼の意識は既に無かった。服が裂け、肌に赤い亀裂を残す。眼が飛び出ていた。
レイスは腕の力が抜け、呆然とそれを眺める。
稲妻は馬車を貫通しており、対岸の森や馬車の破片を燃やしている。4頭の馬はその場で崩れて、動いていない。
「敵襲!!!!」
誰かが叫ぶ。
それにより、レイスはハッと我に返った。
「──ロ、ログ!?」
地面に転がった、変わり果てた仲間の姿があった。
「嘘だろ……」
レイスは剣を引き抜く。
敵襲とは言ったが、こんな馬鹿げた芸当が出来るのは、一体何者だろうか。
稲妻の発生源──右側方の森の奥に、今だに放電があった。草木は燃え、それにより怪物の姿が僅かに伺える。
細長い顔に、幾つもの白い斑点。
以前、キャビーと戦った時に見た怪物に似ている。直感的にレイスはそう感じる。
ログの安否を確認するか。いや、もう死んでいるだろうか。
では、戦うか。
それとも逃げるか。
幸いなことに、ログの馬車は見る影もなく破壊されている。少し避ければ問題なく通ることが出来そうだ。
剣を抜いたはいいものの、レイスは判断出来なかった。
そうしていると、黒い怪物が動き出す。
森の暗闇から踏み出たそれは、馬車よりも大きな巨体だった。
やや細長い顔立ちをした頭が、3つあった。
それぞれが6つの大きな眼を持ち、全て独立して人間を観察している。
毛並みは刺々しく、放電を繰り返していた。
「レイスさん!!」
キャビーが顔を出した。レイスは迷いを孕んだ眼で、彼を見る。
「迎え打ちます」
そのひと言で、レイスは剣を強く握る。
「あ、ああ!!」
「馬車を保護し、怪物を退けよ!!」
更にオエジェットから、明確な指示が飛ばされた。
生き残った2人の兵士──レイスとカイシンは剣を掲げ、雄叫びを上げた。
そうやって、無理やり戦意を高揚させるのだ。
しかし、
「我々ハ『メニァレィビス』──ソノ名ヲキザミ、後悔スルガイイ」
「コノ森ハ、我々ノモノダ──」
「喋った……だと?」
メニァレィビスと名乗った黒いケルベロスの怪物は、声とズレた動きで口を動かす。
女性のような声が三重になって聴こえた。
「何なんだ、一体」
その時、地面から這い出る闇があった。
大小様々な、それに似た狼だ。
「レイスさん。こいつは分裂します」
「ぶ、分裂……?」
「はい。でも一つひとつは雑魚です。順に倒しましょう」
キャビーは以前戦ったのだろうか。
そんな疑問がレイスに浮かぶが、今はいい。
「ああ、分かった」
認めるのは癪だが、キャビーが居れば心強い。レイスは20体近くの怪物を前にして、覚悟を決める。
「人間ドモヲ殺セ──」
メニァレィビスの咆哮が小玉する。それを合図に、一斉に襲い掛かって来た。
先陣を切ったキャビーは、大百足と共に本体らしきケルベロス型の怪物を狙う。
大百足が突進し、森の中へ押し返した。
「うわぁああぁっ!? お、おい!! 大丈夫なんだろうな!? ちゃんと僕を守れよ!!」
トッドは、荷台の中で怯えていた。
そんな彼を守るのが、兵士の役目だ。
ここで最も優先されるのはトッドの命である。研究者である彼の代わりは居ない。王国の宝ともいえる人物だ。
カイシンは荷台の入り口に立ち、敵を待ち構える。
「安心して下さい。ここは俺が──」
数体、彼に迫り来る。
「はぁああっ!!」
飛び掛かって来た1体を、脚を引いて斬り伏せる。振り下ろした剣の勢いをそのままに、身体の側方で剣を構え、横薙ぎに振るった。
2体、仕留める。
だが、そこでカイシンはよろめいた。
地面から這い出した狼が、右脚に噛み付いたのだ。バキッと嫌な音が鳴る。
「クソッ──」
剣を逆手にし、身体半分を地面から出したそれを突き刺した。
今度は、大型の狼だ。
「次から次へと──」
膝を付いたカイシンに狙いを定め、それは牙を剥き出しにしていた。
放電は周囲の狼に伝わり、眼の色が変わる。電気を受け取った大型種は、カイシンに向けて疾走する。
だが、直前で動きを止めた。
「へっ。お前如きじゃ割れねぇぜ」
彼は防御戦術を得意としている。
光魔法が司る『守護』──結界魔法。光の壁を生成し、敵を阻む。
土魔法による壁の生成と違い、質量はない。しかし、発生速度も段違いに速く、土壁よりも防御力に優れる。
唯一の弱点は、壁が透けていることだろうか。此方からも敵が見える代わりに、身を隠すには向かない。
そんな光の壁が、メニァレィビスの分裂体を止めたのだ。
そして、突如としてそれの頭部が切断される。
オエジェットが剣を振り下ろしていた。
「大丈夫かい?」
「た、隊長!! はい。ですが脚がやられてしまい……」
「君はここでトッドさんを守るといい。ミャーファイナルを付けよう」
馬車の裏からこっそり回ってきたミャーファイナルが、カイシンの側に付いた。
「うぅ……みゃーは戦闘員じゃないにゃ。お前の脚を治すから、みゃーを守るのにゃ」
「あ、ああ。取り敢えず、助かる」
「では、私は──」
すると、トッドが口を挟む。
「オ、オエジェット!! お前が僕を守れ。一刻も早く脱出するんだ!!」
「トッドさん。子供達を置いてはいけない。それに馬が痺れていてね」
「何だと!? だったら歩いて逃げる!! こいつらを囮にすれば平気だ」
「お前っ──!!」
トッドの発言に怒りを覚えたカイシンが言う。しかし、オエジェットが彼を静止させた。
「この程度であれば大丈夫です。ご安心下さい──ここは任せたよ」
「は、はい!!」
この場をカイシンに任せ、オエジェットはレイス達の元へ向かう。
『作者メモ』
最終決戦……?
考えながら書いていたら、時間が掛かりました。
メニァレィビス。という名前どうですか? 絶妙にカッコいいと思うのですが、何だろう。あんまり闇感はありませんよね。
因みに読み方は「メニアレイビス」です。「メニャアリービス」ではありません。
更に言うと「ネィヴィティ」は「ネイヴィティ」と読みます。
小文字を使っている理由ですが、単なるオシャレです。とはいえ、魔族や魔物が人間らしい名前ではおかしいので、小文字を使い誤魔化していたりもします。
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