第16話
ふ~ん。砂場の裏の工場の隣の倉庫ね。
ありがとう、行ってみるわ。
ところで、貴方、結構な年なの?動きが鈍るなんて…
『いや?まだ三年半だぜ?でも、太っちまったからな。狭い場所にゃ入れないのさ』
あっそ…ちょっと心配したじゃない。まぁ、いいけど。
倉庫、倉庫。あった、これね。
本当に、人間の食べ物だらけだわ。でも、それほどいい匂いがしないのね。
見つからない様に、慎重に探さなくちゃ。
だめ、居ないわ。見つからない。今日は、惨敗ね。
はぁ、ぐるっと回ってから寝床にでも帰ろう。疲れちゃったわ。
あ、しまった。登って帰れないんだった…
あぁ、私のおバカさん。どうやって帰ろう…
ん~~~~~~!仕方ない、堂々とあの大きく開いてるところから入ってやるわ。
「あ!猫ちゃん!やっぱり、居た。ねぇ、小さい猫ちゃん。お腹空いてない?ご飯あげるから、ここに住みつかない?」
番のメスに見つかってしまった。でも、このメス、優しい匂いがするのね。
ショボイチみたいな、居なくなった大きいメスみたいな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます