第17話

怖いことはしないかもだし、ちょっと擦り寄ったらご飯くれる?


でも、疲れたから寝てしまいたい。


しょうがない、見つかったんだし、ひと声かけて寝床に行こう。


「可愛い声。あれ?どこ行くの?ん?段ボールの山?あ、あそこを寝床にしてる?危なくない?」


何か言ってるけど、いいか。眠いし。起きた時に居たら、ちょっとは相手してあげるわ。


「ねぇ、居たのよ。猫ちゃん。しかも可愛い声の小猫ちゃん」


「マジか」


「うん。あの上の段ボールの隙間で寝てる。起きたら、何かあげたら食べるかな?」


「子猫なら親がいるでしょ?親は見てないの?」


「うん。一人だった。家じゃ飼えないけど、ここに住みついちゃったなら追い出せないよね?」


「確信犯か…懐いてくれたらいいけど、洗って注射と避妊は絶対だぞ?」


「わかってる。まずは、仲良くならなきゃね!餌になるもの探して来よっと。あ、おトイレどうしようか?」


「多分、外でしてると思うけどな。一応、用意する方向でいいんじゃない?仲良くなれたら使ってくれるかもだしね。俺は、シッコとかないか居なくなったら確認しないと…」


「よろしくぅ!」


「はぁ…」

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