第13話

賑やかしい番?は、どっか行っちゃったし、この大きな煩い箱の隅っこ、ちょっと居心地いいわ。


角っこの小さい箱の上の、小さい窪みが私の体にぴったりな感じなのよね。


落ち着くわぁ…ふぁぁ…


「じゃ、指差し確認して帰りましょう!」


「あいあい」


ん?あの番?どっかに行くのかしら?


やっと自由に動けるわね。って、真っ暗じゃないの!


見えないことは無いけど、まぁ、いいか。


あの硬そうなのの唸り声も、聞こえなくなったわ。


静かで寝るには、いいわね。


後は、どこから出て入るか。


ちょっとした探検気分ね。


とりあえず、あの隅っこの箱の上の窪みが寝床として…


人間に見つかりたくはないし…


あ、あそこ。薄っすら開いてない?あの大きさなら、行ける!行けるわ。


人間の大きさより高い位置だし、細いけど私には歩きやすい足場もある。


後は出た後に戻って来れるか、だわね。


明るくなったら、ちょっとあそこから出て戻れるかの確認しなくちゃ。

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