第2話

今日は、朝からちょっと冒険してみようか。


居なくなった大きなメスと歩いた、いつもの道じゃなくて。


もう少しあっちに。


あっちから、すごくいい匂いがしたことがあったんだ。


きっとおいしいものが有るに違いない。


あの時は、ダメだって怒られたけど。


もう怒ってくる大きなメスは居ないし、私の行きたい道に行くんだ。


やっぱり、ちょっと怖いな。大きくてすんごく速い箱がたくさん。


私より、大きい猫より速いじゃない。


もしかして、これがあるからダメって言われた?


あの時はまだ、私も速く走れなかったし。


でも、今なら大丈夫よ。私、そんじょそこらの猫より速いし。


あっちからいい匂い。うん、行ってみよう。


人間は大きくて速い箱が止まるまで、止まってるわ。


その方がいいのかな?ぶつからないから?人間もあの箱が怖いの?


いいわ、人間が動き出したら、私もあっちに行こう。


人間なんかに捕まるような私じゃないし、簡単ね。


大きい箱も、私の敵じゃないってことね。

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